【121日目】
アジア代表としてBDOの世界選手権に出場した、浅田斉吾プロ。
あそこに立つ人しか、プレッシャーや背負うものはわかりません。
試合前に練習パートナーとしてバックステージに入り、名だたるプレイヤー達の中2人で練習できたことはいい経験になりました。
ただ、やはり選手としてあそこに行きたいしあのステージに立ちたいとの思いが強くなります。
PDC、BDOなど関係なく全てのダーツプレイヤーにとって憧れであることは間違いないです。
会場の雰囲気もPDCとは違う独特の盛り上がりもあり、観客との距離はPDCと比べ物にならないぐらい近い。
Hi-Fiveを交わすことも容易く、手を伸ばせばそこにプレイヤーがいる。
そして、コーラーの盛り上げも独特でどのコーラーも聞いているだけで興奮してしまう。
バックステージの話に戻りましょう。
そこでは、プレイヤー同士が談笑したり私服で練習をしたりしていました。
デュラント、オーシェ、リサ、トリーナ、ジェフなど練習パートナーとしてダレン・ウェブスターもいたり解説者としてポール・ニコルソンがいたりしてパブと変わらない雰囲気なのに顔ぶれがすごい。
ボードは4面設置してありましたが、みんな投げているというわけではなくリラックスしている選手のが多かったです。
別室でコークをする部屋があり、そこにはボードとスイッチャーがいました。
雰囲気はピリピリ、やはり先行後攻を決める部屋だなといった印象です。
バーカウンターも設置してあり、基本的には有料。
別のチームですが同じリーグで戦い、去年出場しているダレンもいて、覚えていてくれたみたいで話しかけてくれて、Qスクール受けるのかと言われたのでそうだと返したら、呆れ顔で「BDOがいいぞ」と言っていました。
やはりアマチュア選手にとっては目標であってPDCは夢なのかなと。
試合は惜しくも負けてしまいましたが、会場にも斉吾ファンはいて日本のシャツを着たりお面をつけたりして応援していました。
会場を出るときもサインや写真をお願いする声も多く、この距離の近さもまた人気の要因の1つだろうと感じました。
日本ではあまり知られていないBDOですが、実際裏に入ったり会場を見たりすると本当にダーツが好きな人達が多いです。
PDCはダーツを知らない人も多いですが、BDOはダーツが好きな人達が多い印象でした。
そして、彼の時折見せるプレッシャーとの戦いもまた見ていて感じるものがあります。
日本ダーツ史上最強であることは間違いないし、故にその期待値も半端なものではないでしょう。
それを跳ね返すかのようにパーフェクトでは年間ランキングを独走して、試合をあたかも簡単なものであるようにこなしてしまう強さには言葉はありません。
しかし、今回の大会は彼にとってパーフェクトや日本で開催される試合とはまた違ったものだったのではないでしょうか。
パーフェクトの時のようなダーツは打てなかったかもしれません。
僕はあのステージで戦う彼を見てパーフェクト以上に技術面やメンタル面において厳しいのだなと感じました。
しかしながら、僕が見た浅田斉吾の中では、最も恰好よかった。
試合の勝敗は運命が決めるものです。
ただ、そこまでにどれだけひたむきに取り組めるかが結果的に良いものを引き寄せるだけであって、その姿勢が人々の感動を誘うのです。
本当に感動しました。
161オフをした瞬間の会場の雰囲気、彼のガッツポーズ。
全てが輝いていて、僕のヤル気をまた1つ上げてくれました。
ダーツって本当に素晴らしいものですね。
そんなわけで、ますますダーツがうまくなりたいと思わされたレイクサイドでした。
斉吾さん、本当にお疲れ様でした。