6月6日PDCワールドカップオブダーツ最終日
「チームと祖国のために」の言葉が胸を打つ。
http://www.pdc.tv/news/articl…
<準々決勝>
この日曜の午後、オランダのマイケル・バンガーウェンとレイモンド・バーナベルトがダブルスの決定戦で生き残り、イングランド、北アイルランド、ベルギーと共にBetwayワールドカップオブダーツの準決勝へ進出した。
2度のワールドカップ優勝国は、フランクフルトでの超一流のプレーが展開される試合でサイモン・ウィットロックとカイル・アンダーソンに終始押され気味だったものの、ようやくこの25万ポンドのイベントでベスト4へ進むことができた。
世界No.1のバンガーウェンはシングルス戦でウィットロックを4-1で下した。序盤こそオーストラリア人が1-0とリードしたものの、他の3レッグでダブルが決まらなかった。アンダーソンはシングルス戦でバーナベルトを4-3で下した。
ダブルスの行方は行ったり来たりでオランダが12ダーツで始めると、ウィットロックは18ダブルを決め13ダーツで返し、アンダーソンも65を上がりオーストラリアが2-1とリードする。
オランダはバーナベルトの2つの180得点などで2連続14ダーツとし3-2でリードする。第6レッグではオーストラリアが開始から2つの180得点で9ダーツトライに行くが、ウィットロックは15トリプルをミスした。アンダーソンが16ダブルを決め、試合は3-3のイーブンに戻された。
しかし、オランダは今度は自らが9ダーツの可能性を見せバンガーウェン、バーナベルトと続けて180得点し、9ダーツはミスしたものの、5度の世界チャンピオン、バーニーが11ダーツで上がり劇的な勝利をたぐり寄せた。
オランダは準決勝でベルギーと対戦する。2013年の準優勝国、ベルギーは同じくダブルスでの決定戦でスコットランドを下していた。
キム・ハイブレクトがシングルス対戦で世界チャンピオンのギャリー・アンダーソンを4-2で下し、ロバート・ソーントンがロニー・ハイブレクトを4-1で下して試合はイーブンにもつれ込んだ。しかし、ダブルスでは弟のキムが4レッグにわたり全てのダブルを決め、ベルギーが4-2で勝利した。
現チャンピオンのイングランドはオーストリアを2-0で破り順調に準決勝入りした。フィル・テーラーはアベレージ100でメンサー・スルホビックを4-0でホワイトウォッシュ、続いてエイドリアン・ルイスはアベレージ103、117チェックアウト、110チェックアウトなどでジョン・ロドリゲスを4-1で下した
イングランドはベスト4で北アイルランドと対戦する。北アイルランドのブレンダン・ドラン、ダリル・ガーニー組はカナダに最終ダブルスまで戦い4-1で勝利した。
3度の世界チャンピオン、ジョン・パートは2-3ダウンからドランを4-3で下したが、ガーニーがケン・マクネイルを4-0のホワイトウォッシュで下し、ダブルスでは彼のパートナーの3年ぶり準決勝進出を手助けした。
http://www.pdc.tv/news/articl…
<準決勝、決勝>
イングランドのフィル・テーラー、エイドリアン・ルイス組が日曜夜、フランクフルトでのBetwayワールドカップオブダーツ決勝でオランダのマイケル・バンガーウェン、レイモンンド・バーナベルト組を劇的な3-2で下し4度目の優勝を果たした。
テーラーとルイスはこの32カ国が集結する25万ポンドのトーナメントに5年間で4度目の優勝を果たした。彼らは決勝では1-2のダウンから決定戦となる2つのシングルスを勝ち、反発力のあるパーフォーマンスを見せた。
イングランドの道のりは、一回戦でスペインに厳しく押され込まれたのを乗り切り、中国、オーストリア、北アイルランドを順当に勝ちあがって、2014年の決勝の再現となるオランダと対決した。
テーラーはオープニングのバンガーウェンとのシングルスをアベレージ103、149チェックアウトなどで4-3で勝利したが、オランダもバーナベルトがルイスとのシングルスで素晴らしい11ダーツなどにより4-3で巻き返した。
テーラーは103のチェックアウトでダブルスをリードしたが、バーナベルトも104のチェックアウトなどで巻き返し、オランダがダブルスを4-2で征してしまった。オランダはゲームカウントを2-1とし、2014年の優勝と同様の様相を見せた。
イングランドはしかし、最後の元気を取り戻しテーラーがバーナベルトに4-1で勝利、ルイスも最終試合のシングルスで同じ4-1でバンガーウェンに勝利し、同国に再び優勝をもたらした。
テーラーはアイスポーツハレのVIPエリアでルイスがバンガーウェンに勝利するのを見ていたが、「最後に行くにつれて凄く興奮した。素晴らしい。最後の試合を観客席から見たかったんだ。」
「僕はエイドリアンに優勝決定のチャンスが来るようにバーニーに勝ちたかった。それで彼が優勝を決定した。見物するには一番いい試合だった。エキサイティングだったしスコアもすばらしかった。」
「みんな素晴らしい。準決勝のベルギー戦もタフだったし決勝進出するだけでも素晴らしいのに跳ね除けてきた。週末の全てが素晴らしかった。」
「彼等は愛国心を懐に入れて全てを出し切った。僕達はイングランドを代表していた。それは僕達二人にものすごく重くのしかかっていた。これはチームの勝利で、エイドリアンが僕を導いてくれた。」
この勝利でイングランドの2人は11月のSingha Beerグランドスラムオブダーツの出場権を手に入れ、テーラーは「このイベントの全ての時が大好きだ。正直、僕にとって最良の時間だ。僕は今、そんなに沢山勝てないからね。」
ルイスは、「偉大な実験室が完成した。僕らは互いのために、祖国のためにベストが尽くせるよう頑張ってきた。絶対に失いたくなかった。」
「ダブルスではいいプレーが出来なかったしシングルスではレイモンドに負けてしまった。今晩のベストプレーヤーはフィルとレイモンドだったと思う。だから、フィルはフィルならレイモンドに勝てるだろうし、僕に優勝の舞台のお膳立てをくれたのではと思った。これがどんなに上手くいったか。」
オランダ組はロシア、フィリピン、オーストラリア、ベルギーを破り、決勝へ進出した。しかし、2度のワールドカップチャンピオン国は初めて最終ゲームで敗退し、第1シードは優勝に手が届かなかった。
北アイルランドは日本、アイルランド、カナダを破り準決勝へ進出したが、3年で2度目となる準決勝敗退となった。イングランドがシングルスでの強さを見せた試合だった。
ベルギーもポーランド、ハンガリー、第2シードのスコットランドを破り2度目となるワールドカップ決勝進出を掛けていたが、準決勝でのオーダー組み換えの戦略が裏目となり、バンガーウェンがロニー・ハイブレクトを4-1で、バーナベルトが弟のキムに4-2で勝利した。
Betwayワールドカップオブダーツ
6月5日(日)
午後セッション
<準々決勝結果>
カナダ 1-2 北アイルランド
イングランド 2-0 オーストリア
スコットランド 1-2 ベルギー
オーストラリア 1-2 オランダ
夕刻セッション
<準決勝結果>
イングランド 2-0 北アイルランド
ベルギー 0-2 オランダ
<決勝結果>
イングランド 3-2 オランダ