<メジャー>2017年 プレミアリーグ プレーオフ
フィルテーラー有難う、さようならプレミアリーグ
http://www.pdc.tv/news/articl…
Betwayプレミアリーグプレーオフ
5月18日(木)ロンドン、O2
<準決勝結果>
マイケル・バン・ガーウェン 10-7 ギャリー・アンダーソン
ピーター・ライト 10-9 フィル・テーラー
<決勝結果>
マイケル・バン・ガーウェン 11-10 ピーター・ライト
マイケル・バン・ガーウェンが劇的な反撃でピーター・ライトに11-10で勝利Betwayプレミアリーグのタイトルを防衛した。ライトはこのトーナメントでおとぎ話の別れを期待したフィル・テーラーに終止符を打った。
世界No.3のライトは準決勝でフィル・テーラーに驚く勝利の後、決勝ではバン・ガーウェンを10-9とリード、プレミアリーグプレーオフ初登場から栄冠まで一気に駆け上がるかに見えた。
しかし、6本の16ダブルと8ダブルのミスでバン・ガーウェンに追いつかれ最終レッグへもつれ込んでしまった。ここでバン・ガーウェンは9個目の180得点から88をフィニッシュの12ダーツでレッグを取り優勝してしまった。
この優勝でバン・ガーウェンは過去最高額の25万ポンドの優勝賞金を獲得、プラス5年連続となるレギュラーシーズンのリーグテーブルトップ抜けボーナス25,000ポンドを受け取り、3度目のプレミアリーグタイトルを手にした。
バン・ガーウェンはこの夜を世界No.1とNo.2が激突する準決勝でスタート、ギャリー・アンダーソンに10ー7勝利した。
試合はアンダーソンが7個の180得点や160チェックアウトなど見せ場を作ったが、バン・ガーウェンは7-7のイーブンから一気にリードした。続くライトとテーラーの戦いは緊張感に満ちた19レッグに及ぶ準決勝だった。
ライトは4-0とリード、さらに120チェックアウトなどで6-3としたが、テーラーは4レッグを連取し試合をひっくり返した。
テーラーは更に9-8とリードしたが、マッチとなる20ダブルを外し後悔を残すとライトが追いつきそのまま勝利、この伝説の56歳の最期となるイベントで7度目のタイトル獲得という夢を終わらせた。
ライトはこの余力を決勝へも継続、キーとなる相手先攻を2度ブレークして3-0、5-1とリード、バン・ガーウェンも第7レッグで反撃を見せたもののこのスコットランド人は爆発し11ダーツ、14ダーツで7-2とした。
バン・ガーウェンは次の2つを取りチャレンジを再開、反撃場面で6個のうち最初の180得点からの11ダーツを含め8-8とイーブンに戻した。
ライトも第17レッグを180得点、84チェックアウトで取り9-8に、さらに96を上がって10-9としタイトルへ手が届くとこまで来た。
ライトは第20レッグで140得点、180得点、149得点で9ダーツで32を残したが、痛恨の16ダブルのミス、続いて5本の8ダブルミスを犯してしまう。
バン・ガーウェンは10ダブルを決めて試合は最終レッグへ。バン・ガーウェンは180得点から88を4ダブルでチェックアウト、12ダーツで驚異の反撃を完成させた。
「僕にとって素晴らしい瞬間だ。」とバン・ガーウェン。「偉大な決勝戦だった。再びトロフィを獲得できて本当に嬉しい。」
「僕はいくつかチャンスにミスし、ピーターはいいフィニッシュをした。彼はやるべきことをきっちりやっていたが、休憩の後、僕が本当に良くなり驚異的な反撃ができた。」
「ピーターは再び凄くいいプレーを始めたがどうして6本のマッチダーツを外したのかわからない。彼のレベルのプレーヤーなら普通絶対ダブルは入れてくる。何かの理由で外したのだろう。このゲームはクレージーだ。」
「今日のピーターは優勝に一番近かった。でも僕はリラックスでき必要な時に攻めることができた。本当にすごい、全く素晴らしい。」
ライトは苦悶のうちに2つ目のテレビ放映のタイトルを逃したものの準優勝賞金12万ポンドを手にした。彼はこの2017年7つのタイトルを獲得、3月にはテレビ放映されたUKオープンにも優勝した。
「お世辞なしにチャンピオンは良くやった。」とライト。「ずっといいシーズンが続いており、トップの2人が1位、2位を争っている。」
「今夜はもう終わったことだ。マイケルは僕が彼を倒せたことが判っていると思う。」
「あれだけダブルをミスしたのは信じられない。世界No.1で2度のワールドチャンピオンを倒すのに5本もダブルが打てたんだよ。いい勉強になった。」
「練習ボードに帰り今度は彼を倒す。あの時僕は勝たなければいけなかった。でももう終わったことだし次のトーナメントのことを考える。」
「勝つために敗北から得るものがあり、もう負けないし勝利がすぐそこに来ている。」
テーラーは2005年にこのイベントが開始をけん引して以来207試合をプレミアリーグで戦い終え、準決勝で敗退した。彼は当初の4年間優勝を続け、2010年、2012年も優勝した。
最期のタイトル奪還には失敗し落胆したものの、テーラーは、「僕は大丈夫さ。チャンスはあったけどそれをものにできなかった。」
「観客は多くのひらめきを与えてくれた。2,3本ミスしただけ、それだけだ。」
「ステージに上がり緊張した。心臓が高鳴るのが判った。これが最期だからと思う。ピーターはもっとうまかった。僕には彼を破れない。彼はしっかりと必要な時に必要なショットをしてきた。」
バン・ガーウェンは準決勝でギャリー・アンダーソンを倒し、2013年にプレミアリーグへ参加以来、5年連続で決勝進出となった。
アンダーソンは180得点でスタートし12ダーツでまずブレーク、相手オランダ人は11ダーツで元へ戻すと続く2レッグを取り3-1とリードした。
アンダーソンは3-3に戻すとバン・ガーウェンは112チェックアウトで5-4とリード。ところが第10レッグでアンダーソンは160チェックアウトを繰り出した。
続く4レッグを世界No.1とNo.2が分け合い7-7となったところ、第15レッグでアンダーソンがインブルをミスするとバン・ガーウェンが襲い掛かり8-7とリードした。
彼は続いて14ダーツでブレークし勝利まであと一歩とし、最期は180得点から13ダーツでフィニッシュした。
ライトは準決勝でフィル・テーラーと接戦、10-9でかろうじて勝利し、緊張感のあるシーソー試合の中、最期のプレミアリーグでの有終の美を飾ろうとしたテーラーの希望を潰えた。
ライトはスロースタートのテーラーを捉え素晴らしいダーツで、テーラーにダブルのチャンスを与えず4レッグをもぎ取ったが、ようやくこの56歳も9ダブルと20ダブルで取りその差を半分とした。
続く2レッグを分け合うと、テーラーが差を1レッグへ縮めようと32を残した時、ライトはプレッシャーの中で爆発、120をチェックアウトし6-3とリードを広げた。
しかしテーラーも調子を上げ続く4レッグを連取、信じられない7-6リードとした。ただ第14レッグでチャンスはあったものの差を広げられず、ライトにイーブンに追いつかれた。
次の2レッグは分け合い8-8とイーブンにロックされた状態で、テーラーが第17レッグをブレーク、第18レッグを180得点スタートしたが、マッチとなる20ダブルを僅かに外すとライトは8ダブルを決め、試合は最終レッグへ入った。
先攻のアドバンテージでライトが先にフィニッシュに入り10ダブルを決めて、テーラーの素晴らしいプレミアリーグの経歴を終えさせおとぎ話の栄冠の夢を潰えた。