<メジャー>Betwayワールドカップ 第1日

日本惜敗、シンガポール大金星!
Betwayワールドカップオブダーツ
6月1日(木)
<一回戦結果>
ギリシャ 5-3 タイ
ロシア 5-3 香港
アイルランド 5-3 ポーランド
スペイン 5-3 日本
ベルギー 5-2 ニュージーランド
オーストラリア 5-4 デンマーク
シンガポール 5-2 スコットランド
ウェールズ 5-4 フィンランド
シンガポールがBetwayワールドカップオブダーツ史上最大の衝撃を演出、このトーナメント初日に第一シードのスコットランドを5-2で破ったのだ。
32か国のトーナメントがフランクフルトアイススポルトハレで開幕、木曜夜はオープニングの一回戦8試合が行われ、元ワールドチャンピオンのギャリー・アンダーソンとUKオープンチャンピオン、ピーター・ライト組が一回戦の場で敗北を喫した。
ワールドカップ4連続出場のポール・リムは180得点でこの試合をスタート、これがこの試合の流れの大きな基調を作り、シンガポールがオープニングレッグをブレークした。
スコットランドも落ち着きを取り戻したかに見え、第2レッグでギャリー・アンダーソンが20ダブルを決めて即座にブレークバックした。
しかし、リムとパートナーのハリスリムは第3レッグをブレークし再びリードする。
第5レッグでシンガポールが2度目のブレークチャンスに5本のダーツをミス、試合の流れはスコットランドに傾いたかに見え、スコットランドがここを決めてその差は1レッグに縮まった。
しかし、ここはこのトーナメント一番の古手プレーヤー、リムは残り100を20ダブルで仕留め、マジックの一瞬を生み出して歴史的に記念すべき勝利を決めてしまった。
「シンガポールに巨大な瞬間だ、偉大な勝利だ。」と試合後のハリス・リム。
「もし引き分けとなっていても、僕たちは世界トップの2プレーヤーと互角に戦えたことがとても幸せだった。」
「相手にプレッシャーを掛ければチャンスが生まれると思ったけど、勝てたなんて、なんて素晴らしいんだろう。」と63歳のポール・リム。
シンガポールは次にスペインと対戦するが、アントニオ・アルシナスとクリスト・レイズ組は日本を相手に5-3と勝利したものの厳しい接戦であった。
日本の村松治樹、山田勇樹組は3-1とリードしていたものの、スペインは4レッグを連取し勝利を決めた。
2017年Betwayワールドカップオブダーツはジョン・ミッチェル、ロアニス・セラチョグロウ組がオープニング試合に出場、タイと対戦し1-3ダウンからの反撃で5-3で破って勝利した。
ギリシャは次にベルギーと対戦する。ベルギーはチームをひっぱるキム・ハイブレクトの個人プレーが冴え、ニュージーランドを下した。
この試合は2013年の準優勝国、ベルギーに厳しい組合せに見えたが、世界No.12のハイブレクトは4つの180得点などレベルの高いダーツを見せ、5-2で逃げ切った。
「ロニーと僕はどちらかが悪くても片方がひっぱることが出来ると知っていた。」とキム。
「今日は僕がいいプレーができた。でも次回は僕がロニーの助けが必要かもしれないし、彼もやってくれると思う。」
第8シードのオーストラリアは相手のマッチのダーツを我慢し、ようやくデンマークを下して二回戦進出だ。
カイル・アンダーソン、サイモン・ウィットロック組はパー・ローセン、アレックス・ジェンセン組に断然有利と目されていたがデンマークは違った面を見せた。
第3レッグでオーストラリアがブレークしたものの、すぐさまローセンが116をチェックアウトしてブレークバック、試合をイーブンとした。
この対戦は続き最終レッグまでもつれ込み、ローセンは予期されない勝利を間近にマッチとなる20ダブルを外してしまった。
ウィットロックは手首の負傷で苦しんでおり、パートナーに勝利のダブルを託さざるを得なかった。
「僕はあそこでパートナーのヘルプが必要だった。」とウィットロック。
「僕の手首は凄く痛いし、それを我慢しなければならなかったのでカイルに最期を託した。」とウィザード。
カイル・アンダーソンはBetwayワールドカップオブダーツへの出場が2度目となり、リーダー的役割に満足していた。
「きょうはいいプレーをしなければならなかったし、それが出来たと思う。」
「ちょっと始めは緊張したけど、僕のレンジを見つけてから良くなった。一回戦を通過できてうれしい。」とアンダーソン。
オーストラリアは二回戦でロシアと対戦する。ロシアはボリス・コルツォフが素晴らしいダーツを見せ、香港を5-3で破っていた。
ロシアの試合は互いにキープが続いたがこのロシア人が残り111を16ダブルで決めてブレーク、これが試合を決定的にした。
アイルランドはポーランドとの接戦を5-3で征し次にウェールズと対戦する。
ウィリアム・オコーナーが素晴らしいスタートを切り、106をチェックアウトしてオープニングレッグをキープした。
しかし、ポーランドは先にブレーク、第5レッグを終わって3-2とリードした。
ミック・マクゴーワンはすぐさま8ダブルでブレークバックし3レッグを連取、勝利をものにした。
マーク・ウェブスター、ガーウィン・プライス組のウェールズは100.14のアベレージを出さざるを得ず、さらに2本のマッチとなるダーツを我慢しなければならなかった。フィンランドには最終レッグでようやく勝利した。
フランクフルトでのオープニング日の最終試合はフィンランドが2-0とリードしウェールズにプレッシャーを掛けた。
しかし、ウェブスターはチャンスに124をインブルフィニッシュし、直ぐさまブレークバックした。
その後試合はフィンランドの141チェックアウトなどを含めキープが続き、最終レッグへもつれ込んだ。
ここでフィンランドのキム・ビラネンが2本のマッチとなるダーツをミスする。
一方ウェブスターはようやく3本目の5ダブルを決め勝利した。
「タフなゲームだった。彼等はとてもいいダーツをしてきたが、運よくガーウィンに助けられた。彼は素晴らしい。」
「彼の得点力は凄いし、運よく僕が最後にそれを決めることができた。」
プライスはこの試合4つの180得点に加え177得点し、勝利に貢献した。
「一回戦を乗り越えられて嬉しい、得点が良かったけどチームゲームだし今夜はマークが大事なダブルを決めてくれた。」とこの32歳。
一回戦は金曜夕刻に残り8試合で完結し、現チャンピオンのイングランドも出場、ワールドカップ初出場のデーブ・チズナルがエイドリアン・ルイスと組みジブラルタルのダイソン・パロディ、ディラン・デュオ組と対戦する。