長老にして最強、わくわくさせてくれるポール・リム
https://www.pdc.tv/news/2018/…
伝説のポール・リムが64歳ながら素晴らしい記録を続けている。
ダーツプレーヤーのプロとしての選手寿命は通常何か他のことをしたいと決めた時に終了する。
一方プロサッカー選手やテニス選手の選手寿命はだいたい40歳程度までで、プロダーツプレーヤーはこれ比較し何十年も及び、レベルを上げることさえ可能だ。
レイモンド・バン・バーナベルトは51歳で、先週Betwayワールドカップオブダーツでは彼自身の最高アベレージを記録した。
フィル・テーラーは57歳で2018年William Hillワールドチャンピオンシップ決勝へ進出、そのパーフォーマンスは彼の最盛時を彷彿とさせた。
55歳のアレキサンドロ・オレシュキンはユニークな投げ方で有名だが、国内の視聴率記録を更新、2017年のワールドカップではロシアがオーストラリアに勝利し大衝撃を与える貢献をした。
しかしこの64歳のポール・リムを超える顕著なストーリーや異常ともいえる復調を見せたプレーヤーは見たことがない。
このシンガポールのガンマンはおよそ28年前9ダーツ達成でたちまち名声を高めて以来、再び炎を噴き上げている。
リムは過去の偉業が今日の彼の業績の端々に見え隠れする。
2018年ワールドチャンピオンシップでの最後の12ダブルトライは、もし入っていたらBDOとPDCの両方のワールドチャンピオンシップでパーフェクトレグを達成する唯一のプレーヤーとなっただろうが、僅か数ミリ外しただけで、ダーツ界の偉大なる瞬間と明暗を分けた。
このシンガポールおエースは過去22度ワールドチャンピオンシップに出場、初回は1982年までさかのぼり、40年にわたってプロトーナメントで優勝した。
しかし、2018年になり彼はPDCのトップに立つ若手プレーヤーと互してプレーし激戦を演じている。彼の半分以下の歳恰好のプレーヤー達だ。
リムの2018年ワールドカップでのアベレージは94.10で、このトーナメントのシングルスで10位であり、上位9名のうち7名は世界ランキングトップ16位以内のプレーヤー達だ。
このトーナメントアベレージは現ワールドチャンピオン、ロブ・クロスを4-2で倒す力となっていた。
このシンガポールの伝説は彼が2017年ワールドカップで記録したアジア人のテレビ放映でのアベレージ記録を塗り替え、素晴らしいダーツを見せるクロスを凌駕した。クロス自身も彼の経験の中で敗退した最高アベレージとなった。
第1シードのスコットランドをダブルスのアベレージ98で倒してから一年、イングランドから1ポイント奪ったことは殆ど再びの大衝撃を与えるところだった。
昨年12月のアレキサンドラパレスでの9ダーツトライは、2002年から2013年の11年間留守をしていたプレーヤーがワールドチャンピオンシップへ戻り、勝とうという意思表示の一つにすぎなかった。
12ダブルをミスしそのレッグも奪われたものの、その後リムは11ダーツであがろうとするギャリー・アンダーソンを阻止して10ダーツであがるなど2レッグを奪い返していた。
この1週間前にはマーク・ウェブスターを消し去るマッチとなるダーツ1本ををミスし、第2セットを0-2レッグとリードされながらも最終セットではリムは80チェックアウト、89チェックアウト、114チェックアウトを繰り出し、相手ウェールズ人にフィニッシュする機会を与えなかった。
リムもアレキサンドラパレスでの第1日を過ぎ自身で驚いていたようだ。彼は10個の180得点で実際レッグ当たり3本がトリプルに入る確率は0.375に達し、全体でのトリプル率は40%に達した。
彼の90半ばのアベレージはワールドチャンピオンシップ出場のシード選手にほぼ匹敵するものだった。
この64歳のダーツプレーヤーのどこから世界トップのプレーヤーを打倒する気持ちと技術が出てくるのだろうか?
情熱と精神的強さがポール・リムの徐々に衰退する投げる力を支えており、彼は自分の試合に勝つという容赦ない自信を持っている。
「僕がどれだけこのゲームが好きか知らないだろう。寝られない時はいつもダーツを投げている。」ワールドチャンピオン試合後のインタビューで彼が語っていた。
PDCツアーカードを持たないリムがPDCのスポットライトを浴びず遠ざかった時でもダーツにいそしみ、PDCアジアンツアーや各ソフトダーツのトーナメントで活躍を続けている。
彼のソフトダーツでの活躍は東アジアでダーツを広く人気のものとすることに大きく貢献しており、彼はソフトダーツとハードダーツという2つのダーツには大きな差は全くないと強く主張している。
1980年代のプロフェッショナルダーツの場面を見る人はすぐに当時30歳のリムの正確な才能を知ることとなるだろう。
ここ数年彼の多くのライバルが戦いの場から姿を消したものの、リムは何十年もダーツシーンの愛される場面に残り続け、恐ろしい対戦相手となり続けている。
彼のたった3トーナメントで見せた偉業は、リムは永遠であり世界中のリムファンはあの微笑みがテレビに出る時はいつも何か特別なことをやってくれると期待している。