ウィリアムヒルワールドチャンピオンシップ 11日目
オランダの英雄Raymond van Barneveldが世界ランク1位のMichael van Gerwenをフルセットの激闘の末、打ち破った。現チャンピオンのGary Andersonと過去2度のチャンピオン経験を持つAdrian Lewisともに勝ち進んだ。
5回のワールドチャンピオン経験者(最後にトロフィーを掲げたのは2007年)のvan Barneveldは、優勝候補1位のvan Gerwenからの170アウトや105.78のアベレージなどを物ともせず、ベスト8に駒を進めた。
元グランドスラムとプレミアリーグのチャンピオンもまたアベレージ100以上を打ち、オランダから来た2人のベストプレイヤーの劇的な試合は、最後のセットで96をあがり、そのセットを3-1で勝利する形で決着した。
「既に優勝したような気分だよ」と話すvan Barneveldだが、元日に準々決勝でMichael Smithとぶつかる。
「第1セット、Michaelは本当に凄かったんだ。でもそのあと、僕は自分のプレーを信じることにしたんだ。そしたらすごくよくなったんだ。ここでプレーするために全ての運、プレッシャー、アドレナリンを抑えたように見えたかな。もう最高の気分だよ。言葉では言い表せないね」
2014年ワールドチャンピオンで、昨年アリーパリーで準決勝で敗れて以降、各トーナメントで結果を残してきたvan Gerwenは、試合終了後、茫然と立ち尽くした。
彼は「負けた時はいつだって悲しいし、すごく辛いんだ。凄く辛いけど、Raymondはいいプレーをしたし、僕は重要な場面でのミスが多すぎた。また1からやり直して、来年リベンジするよ」と語った。
現チャンピオンのAndersonは、これでウィリアムヒルの優勝予想1位になり、ライバルたちにメッセージをおくった。
昨年優勝した世界ランク2位はVincent van der Voortを相手に落としたレグはわずか1レグのみでストレートで勝利し、アベレージは102に届くスコアだった。
「いい調子だったよ。まだいけるね」と話すAnderson、ベスト8でJames Wadeと相見える。
「ほとんど完璧な試合だったけど、Vincentから最後の方にレグを取られて、観客は盛り上がったね。彼のおかげだね。あれは凄かった」
「もう緊張はしてないよ。僕は昨年からタイトルを防衛してないし、他のみんなのように今年この大会で勝とうとしてるんだ。それが僕のアプローチだね」
2度のワールドチャンピオン経験者のLewisは、オーストリアのMensur Suljovicをストレートで下し、まだ1セットも落としていない。
The Stokeのエースは、見事な121アウト、161アウトを見せて勝利し、Suljovicはランキング5位を煩わせることができなかった。
「僕はここまで1セットも落とすことなく準々決勝まできたんだ。みんな満足かな」と話すLewisは、元日にPeter WrightかDave Chisnallとあたる。
「Mensurのようなトリッキーな選手は警戒しないといけない。そしてそんな選手に勝ててうれしいよ。去年ここで9ダーツプレイヤーとあたり負けてしまったから、もうそういう人とはやりたくないんだ。そして通過したいよね」
Andersonを慕うSmithは素晴らしいパフォーマンスで初めて準々決勝に進出した。WadeとJelle Klaasenもまた勝利した。
元PDCユニコーンワールドユースチャンピオンのSmithは16レグで12個の180を出し、オランダのBenito van de Pasをストレートで下した。
先月のグランドスラムで準決勝まで行ったSmithはその印象的なフォームで、2ラウンド連続でアベレージ100超えとなった。
「こういうパフォーマンスが僕を強くするんだ」と話すランキング8位のSmithは、6つのPDCランキングタイトルを所持している。
「僕は楽しんで、それがプレーをよりよくしたんだ。次のゲームはもっと楽しくなるよ。だって僕は優勝候補じゃないからね。リラックスしてノンプレッシャーでやれるんだ」
「もし試合に勝つことができたら、この大会にもっと入り込めると思うよ」
WadeもまたJamie Cavenに対し、調子が悪いと感じながらも4-1と快適な勝利でベスト8に進出した。
「誰でも風邪くらい引くと思うんだけど、調子が悪くても勝てたからうれしいよ」と話すWadeは、より多くのファンに楽しんでもらう形に にするために90度動かされた新しいレイアウトで勝利した。
「ファンと僕たちの距離が近くなったことは素晴らしいと思う。それがよりよい相互作用を生み出すんだ」
火曜日はセカンドラウンドの最終日でもあった。Klaasenは見事な170アウトなどでMervyn Kingを4-2で倒し、ベスト16で16回の世界チャンピオン経験者のPhil Taylorと戦う。
「いい感じだよ。もし自分の試合ができて、ダブルもちゃんと入れば、Philに勝つチャンスはあると思うんだ」と話すKlaasenは、2015年に2度、プレイヤーズチャンピオンイベントで勝利している。
「この試合で僕はラッキーだったけど、結局勝てたからよかったよ。例え今日の最終ラウンドのようにうまくいかなくても僕のゲームはもっと確実なんだ。そういうゲームだと負けると感じたことがないんだよ」
準々決勝は水曜日のセッションで完了する予定となっている。それまでにはPeter Wrightと Dave Chisnall、Alan NorrisとMark Websterの試合がある。
William Hill World Darts Championship Tuesday December 29
Afternoon Session
SECOND ROUND
Mervyn King 2-4 Jelle Klaasen
THIRD ROUND
Michael Smith 4-0 Benito van de Pas
James Wade 4-1 Jamie Caven
Evening Session
Adrian Lewis 4-0 Mensur Suljovic
Gary Anderson 4-0 Vincent van der Voort
Michael van Gerwen 3-4 Raymond van Barneveld
Wednesday December 30 (7pm)
Peter Wright v Dave Chisnall
Alan Norris v Mark Webster
Phil Taylor v Jelle Klaasen
Second Round - best of seven sets
Third Round - best of seven sets
MATCH INFORMATION Mervyn King 2-4 Jelle Klaasen
SET ONE: 3-1
Kingは180を出して60をあがりブレイクするもさと、その後4ダブルをあがり前進する。 Klaasenは18ダブルで反撃するが、Kingがファーストセットを制した。
SET TWO: 2-3
Kingが180を2度出し、9ダブルをあがると、次も84をあがりブレイクした。 しかし、Klaasenがここから猛反撃を見せる。3レグ続けてとり、スコアをタイに戻した。
SET THREE: 1-3
最初の2レグはシェアするが、Klaasenが10ダブル、9ダブルとあがり、リードを奪う。
SET FOUR: 3-2
Kingが82をあがるがKlaasenも見事な170アウトを見せる。彼はその後18ダブルをあがるが、次のレグであがりを6回ミスしてしまう。すると、Kingの追撃を許し、最後は122をあがられて追いつかれてしまう。
SET FIVE: 0-3
Klaasenが18ダブル、6ダブル、4ダブルとあがり早々とこのセットを決めた。
SET SIX: 2-3
Kingは4ダブルでファーストレグをとるが、 Klaasenも5回目の180をマークし追いつくと、6回目の180が彼のリードを援護した。オランダ人は5回あがりを失敗し試合を決められずにいると、Kingが望みをつなぐ。しかし、Klaasenが56をあがりその希望もきえてしまった。
Match Stats
Mervyn King 2-4 Jelle Klaasen
27 100+ 33
20 140+ 15
0 170+ 2
5 180 6
88.71 Average 93.56
122 High Finish 170
4 Breaks of Throw 7
11/39 - 28% Checkout % 15/47 - 32%
Michael Smith 4-0 Benito van de Pas
SET ONE: 3-2
Smithは5レグ全てで180をマークする。最初の2レグはブレイク合戦となるが、 その後van de Pasが見事な148あがりを見せる。Smithは82をブルアウトすると、その後12ダブルをあがり、スコアも120、180、177とあげていった。
SET TWO: 3-0
Smithは11ダーツでスタートすると、その後2ダブルをあがってブレイクする。彼はそれから8個目の前で180を打つと、72をあがりリードを2セットに広げる。
SET THREE: 3-1
Smithは更に2つの180をマークすると、 van de Pasをブレイクし、その後10ダブルもあがってリードを2セットに広げる。オランダ人は69をあがるも、Smithは11個目となる180をマークして5ダブルをあがった。
SET FOUR: 3-0
Smithが12個目の180をマークするが、 van de Pasが5ダブルをあがり前進する。しかしながら、Smithがその後の3レグで10ダブルをあがり、初めてベスト8進出を決めた。landed double ten in each of the next three legs to reach the last eight for the first time.
Match Stats
Michael Smith 4-0 Benito van de Pas
15 100+ 15
10 140+ 8
1 170+ 1
12 180 1
101.56 Average 83.14
82 High Finish 148
6 Breaks of Throw 2
12/39 30.77% Checkout % 4/14 28.57%
James Wade 4-1 Jamie Caven
SET ONE: 3-1
Wadeが180をマークしてレグをとるが、Cavenも60アウトで追いつく。Wadeは2ダブルをあがって再びリードすると、180をマークした後に76をあがりブレイクする。
SET TWO: 1-3
最初の2レグはシェアする。その後Cavenはもう10ダブルと、素晴らしい127ブルアウトで並んだ。
SET THREE: 3-2
Wadeが11ダーツを見せると、 Cavenも8ダブルをあがる。世界ランク7位はそれから見事な141アウトをみせるが、相手も126をブルであがり返してくる。その後Wadeがトップをあがる。
SET FOUR: 3-1
Wadeが66アウトでブレイクすると、76をあがりリードを広げる。Cavenも5ダブルでレグを返すが、 Wadeがトップをあがり3-1でこのセットを勝つ。
SET FIVE: 3-2
WadeはCavenの3度目の180を気にもせず10ダブルをあがる。Cavenは76をあがるが、両者180を出した後、レフティーがレグをとり、勝利まで残り1レグとする。Cavenも10ダブルをあがり追いつくが、Wadeがトップをあがり、ベスト8に進出した。
Match Stats
James Wade 4-1 Jamie Caven
32 100+ 28
24 140+ 6
0 170+ 0
3 180 4
93.89 Average 88.31
141 High Finish 127
2 Breaks of Throw 1
13/32 40.63% Checkout % 9/32 28.13%
Adrian Lewis 4-0 Mensur Suljovic
SET ONE: 3-0
Lewisはオープニングレグで180をマークし、10ダブルをあがる。その後18ダブルでブレイクすると、最後は5ダブルをあがり、ストレートでこのセットを制した。
SET TWO: 3-1
Suljovicが最初の180を出してファーストレグをとるが、Lewisはそこから40、121、48とあがりこのセットもとった。
SET THREE: 3-2
Lewisが2度180を出すなどで2レグ先制する。Suljovicは10ダブル、4ダブルをあがり追いつくが、Lewisが4ダブルをあがり、このセットも勝利した。
SET FOUR: 3-1
Lewisが素晴らしい161アウトでブレイクするが、Suljovicも14ダブルであがり返す。 Lewisは仕事をこなし、残りの2レグをトップであがり、ストレートで勝利してベスト8に進出した。
Match Stats
Adrian Lewis 4-0 Mensur Suljovic
18 100+ 21
13 140+ 12
2 170+ 0
4 180 2
98.69 Average 93.92
161 High Finish 40
5 Breaks of Throw 2
12/30 40% Checkout % 4/17 23.53%
Gary Anderson 4-0 Vincent van der Voort
SET ONE: 3-0
両選手ともオープニングレグで180をマークするが、Andersonが5ダブルをあがる。世界ランク2位は2度目の180を出し、トップあがりでvan der Voortをブレイクすると、次のレグも同様のあがりで第1セットを制した。
SET TWO: 3-0
Andersonが76アウトの前後に18ダブルをあがり、リードを2セットに広げた。
SET THREE: 3-0
Andersonはトップをあがると、次のレグで見事121をあがりブレイクする。両者180を出す中、スコットランド人はトップをあがり、9連続でレグをとった。
SET FOUR: 3-1
Andersonは10ダブルと12ダブルをあがり、11連続でレグをとる。しかし、van der Voortが19ダブルをあがり遂にレグをとる、だが、Andersonは5ダブルをあがり、アベレージ101.58とし、完勝した。
Match Stats
Gary Anderson 4-0 Vincent van der Voort
15 100+ 18
10 140+ 6
0 170+ 0
7 180 3
101.58 Average 95.13
121 High Finish 38
5 Breaks of Throw 0
12/30 40% Checkout % 1/9 11.11%
Michael van Gerwen 3-4 Raymond van Barneveld
SET ONE: 3-1
Van Gerwenは180を出した後127をブルであがる。続く2回目の180も彼の2レグリードに貢献したが、van Barneveldが8ダブルをあがりレグを取り返す。Van Gerwenは同じダブルをあがり、第1セットをとる。
SET TWO: 1-3
Van Gerwenは10ダブルをあがる。しかし、 2007のチャンピオンは、4ダブルでレグを取り返す。彼はそれから、素晴らしい121アウトでブレイクすると、5ダブルをあがり追いついた。
SET THREE: 2-3
Van Barneveldの3度目の180で何とかリードするが、van Gerwenが11ダーツで打ち返す。次の2レグは互いにシェアすると、van Barneveldが174をマークした後、64をあがった。
SET FOUR: 3-0
Van Gerwenが77をあがると、その後素晴らしい170アウトをみせた。それから更に9ダブルをあがりスコアを同点にした。
SET FIVE: 2-3
最初の2レグはシェアするが、その後van Gerwenがブレイクする。 次のレグでダブルで待っていたが、van Barneveldが124をあがるのを見ているしかなかった。彼はそれから6ダブルをあがり王手をかけた。
SET SIX: 3-2
Van Gerwenが最初の2レグを先制するが、van Barneveldがブレイクバックすると、次のレグで82をあがり勝利まで残り1レグとする。しかし、Van Gerwenが見事に135をあがり、最終セットに突入することになった。
SET SEVEN: 1-3
Van Barneveldは101をあがって一歩リードすると、続く2レグ目に72をあがってブレイクする。Van Gerwenも何とか希望を繋ごうとするが、トップのあがりを外した後、van Barneveldが96をあがり激闘に幕をおろした。Van Gerwenはアベレージ105.78を記録し、11回180をマークし、170アウトも見せたが、van Barneveldも100を超えるアベレージでハイレベルな打ち合いとなった試合だった。
Match Stats
Michael van Gerwen 3-4 Raymond van Barneveld
41 100+ 43
14 140+ 29
5 170+ 1
11 180 7
105.78 Average 100.44
170 High Finish 124
5 Breaks of Throw 5
15/35 42.86 Checkout % 15/45 33.33%
(元の記事)
■William Hill World Championship Day 11
http://www.pdc.tv/news/articl…