<ワールドシリーズ>ニュージーランドダーツマスターズ第1日
バーニー、最期のニュージーランドを勝利でスタート
ニュージーランドダーツマスターズ
ハミルトン、クラウデランズアリーナ
8月23日(金)
<一回戦結果>
ジェームス・ウェード<92.71> 6-5 クレイグ・カルドウェル<87.71>
ベン・ロブ<96.87> 6-4 サイモン・ウィットロック<93.51>
ダリル・ガーニー<95.98> 6-2 デービッド・プラット<89.51>
ロブ・クロス<99.84> 6-2 ワレン・パリー<79.06>
ギャリー・アンダーソン<84.08> 6-3 ハウパイ・プーハ<84.99>
ピーター・ライト<94.24> 6-1 デーモン・ヘータ<82.17>
マイケル・バン・ガーウェン<92.09> 6-5 カイル・アンダーソン<88.37>
レイモンド・バン・バーナベルト<95.49> 6-5 コーディ・ハリス<90.35>
フォーマット:ベストオブ11レッグズ
8月24日(土)
<準々決勝組合せ>
ピーター・ライト vs ジェームス・ウェード
ダリル・ガーニー vs レイモンド・バン・バーナベルト
マイケル・バン・ガーウェン vs ギャリー・アンダーソン
ロブ・クロス vs ベン・ロブ
<準決勝組合せ>
ライト/ウェード vs ガーニー/バン・バーナベルト
バン・ガーウェン/アンダーソン vs クロス/ロブ
<決勝>
フォーマット:ベストオブ15レッグズ
賞金:
優勝: 20,000ポンド
準優勝: 10,000ポンド
ベスト4: 5,000ポンド
ベスト8: 2,500ポンド
一回戦敗退:1,250ポンド
マイケル・バン・ガーウェンがバーガーキング&TAB協賛ニュージーランドダーツマスターズの初日にカイル・アンダーソンの4本のマッチとなるダーツを生き残り、ようやくギャリー・アンダーソンとの準々決勝へ進出した。
PDCの初となるハミルトン、クラウデランズアリーナ訪問で、ニュージーランド人のベン・ロブがサイモン・ウィットロックを倒しワールドシリーズオブダーツイベントのベスト8進出を果たした。
しかし初日の語り草となる試合は最後から2番目の試合となり、オーストラリアのアンダーソンが世界No.1のバン・ガーウェンに対し4本のマッチチャンスをミスしたことだった。
アンダーソンは2017年にオークランドで行われた同イベントで優勝しており、この夜はぐずぐずした序盤を優勢に試合を進め3-0とするチャンスもあったものの、バン・ガーウェンに阻止され2-2のタイとされた。
その後このペアはキープを続け、第10レッグではオランダ人が164チェックアウトでようやく最終レッグへ突入した。
ドラマは第11レッグにやってきた。アンダーソンが9試合連続のワールドチャンピオンに対する敗退を終わらせる4本のマッチダーツをミス、バン・ガーウェンが10ダブルを仕留めたことだった。
「今日は誇れるものが何もない。」とバン・ガーウェン。「今日は自滅した。観客や自宅で観戦している全員にいつもいいところを見せたいと思っているのに。」
「今夜はミスが多すぎた。でも明日はこれよりはもっといいプレーをしよう。」
このプレミアリーグチャンピオンは準々決勝で一週間前のメルボルンの時と同じ組合せとなるギャリー・アンダーソンと対戦する。その時はバン・ガーウェンが圧勝した。
アンダーソンはニュージーランド人のハウパイ・プーハに6-3で勝ってベスト8へ進出を決めていた。
ベン・ロブはサイモン・ウィットロックを6-4で下し、ワールドシリーズで白星をあげた2人目のニュージーランド人となった。初めて白星をあげたニュージーランド人はマーク・マクグラスで去年オークランドでマイケル・スミスを倒していた。
ウィットロックは第2レッグをブレークし2-0として序盤を優勢に戦ったが、ロブは4レッグ連取した後、試合を堅実にコントロールした。
ウィットロックも気持ちのいい127チェックアウトで再びレベルに追いついたものの、今年のブリスベンダーツマスターズでマイケル・バン・ガーウェンに6-0を喫し痛めつけられたこのキーウィは16フィニッシュ、80フィニッシュと連取し勝利を決めた。
「二週間前は全く自分のプレーが出来なかった。」とロブ、「ようやく厳しい練習の成果が表れた感じだ。」
「みんなが寝静まっている時僕は懸命に練習してきたのでこれらが練習で出来ているのを誰も見ていない。だから友達や家族の前で披露できて嬉しい限りだ。」
ロブは準々決勝でロブ・クロスと対戦する。この元ワールドチャンピオンはアベレージ99.84でワレン・パリーに6-2で勝利した。
オランダの伝説、レイモンド・バン・バーナベルトはニュージーランドでの最期のトーナメント参戦を開始、地元応援のコーディ・ハリスに6-5で勝利した。彼はハリスのマッチとなるインブルフィニッシュを生き残っての進出だ。
この試合前半は両者ダブルの決まらない戦いとなったが2つの高レベルの試合がきっかけで最終レッグまでもつれ込んだ。
一つはバン・バーナベルトが161チェックアウトで5-4とリードしそのままベスト8進出かと思われた。しかしハリスもマジックのような瞬間を見せ、150チェックアウトで5-5レベルとした。
このニュージーランド人は最終レッグを180得点したものの有効に活かせず123チェックアウトのインブルをミス、するとバン・バーナベルトが16ダブルをきっちりあがり、劇的な勝利で幕を閉じた。
「おお、厳しかった。」と試合後のバン・バーナベルト。「3-1の後はミスの連続だけで相手にチャンスを一杯与えてしまった。」
「161チェックアウトの後調子が良くなり勝てるかなと思った。でも彼も驚きの150チェックアウトをしてきた。勝てて明日も戻って来られることが単純に嬉しい。」
「土曜のガーニーとの対戦では観客をもっと喜ばせたい。今年の観客は驚くほど僕に尽くしてくれる。」
世界No.3のガーニーは元ワールドチャンピオンシップ出場のデービッド・パレットに5-0とリード、最後は6-2で勝利した。
ジェームス・ウェードは3-5ダウンから素晴らしい反撃でクレイグ・カルドウェルを破りハミルトンでの準々決勝へ進出を決めた。これでブリスベンとメルボルンでの一回戦敗退の悪夢を払拭した。
カルドウェルは2015年シドニーダーツマスターズでもウェードに敗れていたが、序盤はペースを握り第2レッグを142チェックアウトしてハミルトンの観客を喜ばせた。
第5レッグで初めてブレークがありカルドウェルがウェードの得点力の弱さとダブルの弱さを突いた。
しかし5-3となりニュージーランド人が96を残して待つ中、ウェードが18ダブルで116チェックアウトしキープ。
次のレッグはイングランド人が10ダブルをきっちり決め140チェックアウトでブレークして試合をレベルとし、最終レッグは20ダブルをあがってピーター・ライトとの準々決勝へ進んだ。ライトはブリスベンでのチャンピオン、デーモン・ヘータに納得の6-1で勝利していた。
「明日のピーターとの一戦はもっといいプレーをする。でも今年のツアーでは僕は現地プレーヤーとの試合で不運だった。彼等は僕を相手にすると欲しい時にハイオフをどんどん出してくる。」と勝利後ジョークを飛ばすウェード。
「過去2週間のデーモンは勝利して当然のいいプレーだった。今日は僕は勝ちたかったので集中した。ここの連中は毎年うまくなってきている。」
ライトはヘータに対し余裕の6-1勝利にも関わらず自分のパーフォーマンスに納得がいっていなかった。
「僕は苦悩していた。僕はデーモンとはプレーしておらず自分と闘っていた。」とジャーマンマスターズ優勝者。「僕は新しいダーツを試してこれがステージで感触を得ていたけど、何らかの理由でトリプルがやけに小さく感じた。」
「誰か180得点を山ほど出したり凄いダブルを打つプレーヤーとやる必要があるかもしれない。その方が僕のベストが出るだろう。何でこうなるの?と疑問ばかり続けていた。」
2019年ニュージーランドダーツマスターズはハミルトン、クラウデランズアリーナで土曜に準々決勝、準決勝、決勝が行われ完結する。
試合の模様はPDC国際放映網、およびpdctv-HDで全世界へライブ放映される。