<メジャー>ワールドチャンピオンシップ第12日(12月29日)
一試合37個の170+得点、死闘のMVG vs カレン
https://www.pdc.tv/news/2020/…
12月29日(火)午後セッション
<三回戦結果>(ベスト32)
スティーブン・バンティング(26)<93.18、30.61%> 4-2 ジェームス・ウェード(7)<87.94、60%>
ダリル・ガーニー(11)<101.39、44.83%> 4-1 クリス・ドービー(22)<99.29、29.63%>
デボン・ピーターセン(29)<91.55、41.38%> 4-0 ジェイソン・ロー(80)<88.73、25%>
12月29日(火)夕刻セッション
<三回戦結果>(ベスト32)
デーブ・チズナル(8)<99.69、41.38%> 4-2 ダニー・ノッパート(25)<88.7、33.33%>
<四回戦結果>(ベスト16)
クリストフ・ラタイスキー(15)<95.58、30.36%> 4-3 ガブリエル・クレメンズ(31)<92.05、30.91%>
マイケル・バン・ガーウェン(1) 4-3 ジョー・カレン(16)
12月30日(水)午後セッション12:00(日本時間21:00)
<四回戦組合せ>(ベスト16)
ビンセント・バン・デ・ブート(27) vs ダリル・ガーニー(11)
(ー/●/〇)
スティーブン・バンティング(26) vs ライアン・サール(38)
(ー/●/ー)
デボン・ピーターセン(29) vs ギャリー・アンダーソン(13)
(ー/ー/ー)
12月30日(水)夕刻セッション18:00(日本時間翌日03:00)
<四回戦組合せ>(ベスト16)
ダーク・バン・デュイベンボーデ(43) vs グレン・ダラン(12)
(ー/ー/〇●●)
ガーウィン・プライス(3) vs マービン・キング(19)
(ー/ー/〇)
デーブ・チズナル(8) vs ディミトリ・バン・デン・バーグ(9)
(〇〇/〇/〇●)
賞金:
優勝=500,000ポンド
準優勝=200,000ポンド
ベスト4=100,000ポンド
ベスト8=50,000ポンド
ベスト16(四回戦敗退)=35,000ポンド
ベスト32(三回戦敗退)=25,000ポンド
ベスト64(二回戦敗退)=15,000ポンド
ベスト96(一回戦敗退)=7,500ポンド
合計2,500,000ポンド
フォーマット:
一回戦=ベストオブ5セット
二回戦=ベストオブ5セット
三回戦、四回戦=ベストオブ7セット
準々決勝=ベストオブ9セット
準決勝=ベストオブ11セット
決勝=ベストオブ13セット
ライブ放送: スカイスポーツ、 pdctv-HD
マイケル・バン・ガーウェンとクリストフ・ラタイスキーが火曜、William Hillワールドダーツチャンピオンシップで両者ともサドンデスを勝ち抜きベスト8入りを決めた。ジェームス・ウェードはこの劇的な一日のロンドン、アレキサンドラパレスで9ダーツを達成したものの敗退した。
3度のワールドチャンピオン、バン・ガーウェンは予想外の強さを見せるジョー・カレンにセットカウント1-3の大ピンチから逆転した。カレンは19個の180得点を繰り出したが息のつけない緊迫感の中マッチとなる2本のインブルフィニッシュをミスしていた。
この試合はラタイスキーがドイツのガブリエル・クレメンズと最終7セットに及ぶ死闘の末、ワールドチャンピオンシップベスト8進出を果たした初のポーランド人という歴史を創ったすぐ直後のものだった。
アレキサンドラパレスのこの日は2セッションで行われ、午後セッションでは三回戦最後の4試合を開催、ここでウェードが5年ぶりとなるワールドチャンピオンシップでの9ダーツを達成、しかしスティーブン・バンティングには敗退してしまった。
しかし、この日の一番のショーはバン・ガーウェン対カレンの対戦に奪われてしまった。この試合は誰もが認める歴代一番の試合となった。
この世界No.1はこの息のつけない試合でアベレージは100越え、両者併せ37個の170越え得点を叩き出したが、カレンが最終サドンデスでトリプルに苦慮する中このオランダのエースがオープニングを180得点としたのが転換点となった。
「最終レッグでは高得点スタートが必要だと思っていた。あれが大事だ。」とバン・ガーウェン。「素晴らしい試合だった。アドレナリンが出まくりだった。」
「ジョーには僕を破るチャンスがあったし彼の得点力は尋常じゃなかった。僕は彼について行くしかなかった。それも簡単じゃないけどこれで勝ててとても嬉しい。」
「ジョーにとっては最悪だろうけど僕も嫌ほど同じ経験をした。こういうので強くなるんだ。彼にはこれからも頑張って貰いたい。彼は素晴らしい奴だし素晴らしいプレーヤーだからね。でも僕はこの試合勝てて嬉しい。」
カレンは第1セット第5レッグで相手の2本のダブルミスを突いてアドバンテージを取り、第2セットは逆に自分のダブルミスでバン・ガーウェンがレベルに追いついた。
このヨークシャーのプレーヤーは180得点を積みあげ第3セットも最終第5レッグをものにして再びリードした。
彼は第4セットのオープニングレッグを素晴らしいインブルでの123チェックアウト、更にバン・ガーウェンが試合をレベルへ戻す3本のダブルミスを無駄遣いする間に85フィニッシュで2セットリードと拡大した。
3度のワールドチャンピオンも1セットを取り戻すと、第6セットではカレンがマッチとなる90フィニッシュのインブルを僅かに外し、バン・ガーウェンに最終セットへとなだれ込ませてしまった。
最終セットでこのオランダ人は2-1リードとなる筈の120チェックアウトの20ダブルを僅かに外すとカレンが8ダブルを仕留め勝利まであと1レッグへ迫った。
しかし彼は再びマッチとなる164チェックアウトの最後のインブルを外し、バン・ガーウェンが8ダブルをあがって試合はサドンデスへもつれ込んだ。
バン・ガーウェンは180得点でスタート、カレンはこのレッグトリプルを捉えることができず、世界No.1が8ダブルを仕留め14ダーツで勝利を決めた。
ラタイスキーもドイツのガブリエル・クレメンズとの最終7セットに及ぶ決闘で信じられない最終レッグ決戦を制しベスト8進出を決めた。
バン・ガーウェンの勝利のように、最長35レッグのうち34レッグという長い戦いが演じられ、ラタイスキーが最終セットを3-1で勝つと思われた16ダブルを2本ミス、最後は爪を噛むような神経質なサドンデスレッグとなった。
試合は3セットオール、2レッグオールとなり最終サドンデスレッグでは両者とも7本のマッチとなるダブルをミス、しかし最後はラタイスキーが1ダブルを仕留め決着を付けた。
「とても感傷的になった。こんな試合は今まで経験したことはない。」とラタイスキー。彼はワールドチャンピオンシップで初めてベスト8へ進出したポーランド人プレーヤーとなった。
「最終レッグはひどかった。気違いじみてる。こんな接戦は普通僕が負けてたんだけど今日は運が良かった。」
バンティングもこの日ベスト16へ進んだ4プレーヤーの一人となった。彼は2セット劣勢から4-2でウェードに勝利した。ウェードはテレビ放映で自身3度目となる9ダーツ達成したものの試合には負けてしまった。
ウェードはオープニングセットでバンティングが2本のダブルをミスする間、タイミングのいい62フィニッシュで3-2とした。
3度のベスト4経験のウェードは相手のダブルミスを更に突き第2セットでは20ダブル2本で80フィニッシュも見せてリードした。
バンティングは第3セットから反撃し3-1で奪い返すと、第4セットも最後を81フィニッシュで同じマージンで取り試合をセットタイへ戻した。
ウェードの9ダーツは第5セットの第2レッグだった。2つの180得点に続き141チェックアウトで完成。2015/16年にギャリー・アンダーソンが達成以来のプレーヤーとなったが、このセットをバンティングにリードされ奪われてしまった。
このマーシーサイドのプレーヤーは第6セットも最終レッグで決着ベスト16入りした。次戦はライアン・サールと対戦だ。
「信じられない。ここ数か月物凄く練習してきた。知っての通り僕はコロナウィルスに感染もしたでも十分回復した。」とバンティング。彼はワールドグランプリの時コロナウィルス陽性となり辞退となった。
「彼が9ダーツを達成した時、無観客だし、観客が居れば全部ジェームスサポーターに回るし、僕にとってラッキーな時期じゃないかと思った。」
「しかし今はファンも居なくなっており是非戻ってきてほしい。今僕は自分の経歴の中で最高のプレーが出来ていると思うしライアンとの試合もとても待ち遠しい。」
敗退し落胆するウェードは、「9ダーツは凄い事だけどたった1レッグだ。いい瞬間だけど結局試合に負けたのは本当にがっかりだ。」
デーブ・チズナルはダニー・ノッパートに序盤2セットを落としたところから反撃、4セット連取でベスト16入りした。
ノッパートは序盤から6レッグを連取、120チェックアウトの2連発などあっという間に2セットリードし君臨状態となった。
チズナルは第3セットを3レッグげ奪い返し続く2セットはノッパートも160チェックアウトなどを見せたもののチズナルが各セット3-1で取った。
世界No.8のチズナルは第6セットを特段の反撃も受けず奪って四回戦進出、ワールドマッチプレーチャンピオンのディミトリ・バン・デン・バーグと対戦する。
「序盤2セットを失ったけど心配はしなかった。僕は時々スロースタートだからね。」とチズナル。「序盤6レッグは取られたけどたった2セットだ。僕は反撃できると思ってたら案の定できた。」
「今回の試合はものに出来たけどもしディミトリが先行したら。彼は僕にプレッシャーを掛けてくるだろう。彼は状態は凄くいいしいいアベレージを持ってる。でも僕も準備万端だ。」
ダリル・ガーニーはクリス・ドービーに素晴らしい4-1で勝利し四回戦へ進出した。この元ワールドグランプリとプレーヤーズチャンピオンシップ、ファイナルズのチャンピオンのアベレージは目を見張る101.39に達した。
第1セットはキープ合戦となりガーニーが奪うと第2セットもガーニーは素晴らしい11ダーツでブレークし3-1で奪った。
セットカウントは3-0でガーニーリードとなったがここでドービーも1セットを取り戻した。しかし第5セットはガーニーが78フィニッシュを2度続け順当な勝利を収めた。
「本当のダリル・ガーニーが戻ってきた。」とガーニー。彼は水曜にビンセント・バン・デ・ブートと対戦する。「クリスもいいプレーしてたけど僕も頑張った。」
「第2セットの凄く大事なところで僕がブレークできた。この試合勝ちに相応しいいいプレーができた。十分自信がついた。凄くいい練習をしたきたけどこれまでのトーナメントでは自滅していた。」
「今年はずっとひどかった。でも今年の最大のトーナメントでそれをひっくり返せると思っている。最悪の状況から後世に残る年に変えよう。」
「ワールドマッチプレーではビンセントに負けている。リベンジの時が来た。」
デボン・ピーターセンはジェイソン・ローにストレートセット勝ちしアンダーソンとのエキサイティングな対戦へ向かった。ジェイソン・ローの素晴らしいプロサーキットデビュー年はワールドチャンピオンシップ、ベスト32で終わった。
ピーターセンは9個の180得点など二回戦のスティーブ・レノン戦より良くなっており、第2セット、第4セットでは160チェックアウトでダブルミスするローにプレッシャーを掛けていた。
「僕のパーフォーマンスは一回戦よりずっと良くなったしフィニッシュが勝たせてくれた。」とピーターセン。
「僕は試合の技術的な点をずっと改善していたけどメンタル面にも力を入れた。僕にウェイン・マードルやコリン・ロイドやフィル・テーラーなどがとても大きく貢献してくれている。ウェインは特に僕の技術面を凄く助けてくれている。」
「ギャリーとの試合はとても楽しみだ。僕のベストなパーフォーマンスを出したいしその自信は十分だ。」
準々決勝の組合せは水曜に四回戦6試合が完了次第行われる。四回戦は午後セッションでアンダーソン対ピーターセン、夕刻セッションで第3シードのガーウィン・プライス対マービン・キングが予定されている。
同日には更に見ごたえのある試合としてプレミアリーグチャンピオン、グレン・ダラン対ワールドグランプリ準優勝、ダーク・バン・デュイベンボーデ戦がある。
第12日ハイライト映像
https://www.youtube.com/watch…
https://www.youtube.com/watch…