ブラスとタングステンって何が違うの?
今から7年くらい前でしょうか?
友人と初めてダーツを買いに行ったときのことです。ダーツの金額を見て絶句しました。
ショーケースに入っているダーツは1万円以上・・・・・・。
買えるか!そんなもん!
てか、タングステンってなんだよ!
安いブラスダーツと青い紙フライトを握り締め、「このダーツで上手くなってやる!」と泣きながらお店を出ました。
ということで、今回はタングステンについて調べてみました。
ブラスとタングステンのバレルで、なぜこんなにも金額が変わるか知っていますか?
そもそも、なんでバレルにタングステンが使われるのか知っていますか?
そもそもタングステンって?
タングステンは、金属の名前です。スウェーデン語で「重い石」を意味し、元素記号は「W」。
鉄やアルミ、銅などとは違い、ダーツ以外では耳にする機会は少ないでしょう。しかし、PCやデジタル家電の電子部品、釣具など、身の回りのさまざまなシーンで使われています。
タングステンは、テレビでも登場していました。
【ほこ×たて『最強金属VS最強ドリル』】
金属側がタングステンです。多分。
(正確にはタングステンの合金?)
タングステンの特徴
■とにかく熱に強い
鉄が約1500℃で溶けるのに対し、タングステンは3380℃以上でなければ溶けません。
だからどうしたって感じですよね。
■スーパー硬い
鉱物の硬さを表す、モース硬度ではダイヤモンドの「10」に次ぐ「9」にランクされています。
もともとタングステンはブラスより高価な素材です。それに加え、非常に硬いので削るのにもコストがかかります。
これがタングステンのバレルが高い理由です。
■とっても重い
金とほぼ同じ重さ、鉄の2.5倍、鉛(なまり)と比べても、1.7倍も重い金属です。
ここが一番重要。
ブラスと呼ばれる黄銅(真鍮)は軽い素材なので、太く・長くしないと重さを出せません。それに比べてタングステンは、比重が重いので短いバレルや、細いバレルなどさまざまな形状でも重さを保つことができます。
海外産と国産のタングステン
JOKER DRIVERやCOSMO DARTSでは、3万円を超えるバレルが販売されています。
同じタングステンなのに、他のバレルと比べてもぶっちぎりで高いですね。
理由は、国産のタングステンが使われているから。
1万円以下のほとんどのバレルは海外産です。
画像を見ると、海外産のタングステン(右)が隙間だらけなのに対して、国産(左)はぎっしり詰まっているのが分かります。
仕上げの加工を1本1本、丁寧に手作業で行っているのも値段が高い理由の一つです。
まとめ
バレルの素材は、ブラスよりもタングステンの方が適しています。
また、同じタングステンでも、素材の質によって手触りなどの質感はもちろん、劣化速度にも違いが出ます。しかし、質の良いタングステンは高額。
ちなみに、ブラスダーツを使ってはいけないというルールは存在しません。
初めてマイダーツを購入する場合は、無理にタングステンを購入する必要はないでしょう。まずはブラスでダーツに慣れるのも大切です。
高価なバレルを購入する際は、しっかり試投して慎重に決めたいですね。
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ブラスダーツを手にした私ですが、結局そのあとすぐにタングステンのバレルを購入したのは内緒の話。
あのブラスダーツはどこに行ったのでしょうか・・・・・・。
それでは今回はこのへんで。
あなたの「ダーツ」がもっと楽しくなりますように。