【ダーツバーノススメ】
ダーツバーはとてもいい所だ
ダーツバーはとてもいい所だ。
扉を開ければ、バーカウンターがあり、ダーツマシンかボードがある。
カウンターではスタッフと話し込むこともできるし、投げたければ、一人でも、誰かとも投げることができる。
少し薄暗い所から、明るいお店もある。
スタッフやバーテンダーは大体、ダーツが好きか、ダーツに精通している人がほとんどである。
ダーツについて分からないことがあれば、ググるより早く、スタッフや隣に座ったお客様が答えてくれる。
もちろん人生相談なんかしても各々意見をくれたり、一緒に悩んでくれることもある。
お客様も年齢層も職業も多様で面白い。ダーツをしてなければ出会うことがなかったであろう、さまざまな人がいる。
びっくりするほどの年齢の方も元気に投げていることもある。
それぞれに個性があり、名前や店内には開店した人の思いが込められている。
小さいけれど温かいお店がほとんどである。
ダーツがうまくなければ出入りできないような閉鎖的なところではない。
ダーツ初心者だってたくさんいる。もちろんプロがいたり、プロ級の腕前のお客様もたくさんいる。
教えてもらいたいときに教えてくれる人もいる。腕試しをしたいという人にも手応えある相手が待っているだろう。
お酒が飲めないから行けないという人もいるが、飲まなくてもかまわない。ソフトドリンクで結構だと思う。
勧められても断ればいい。お酒を飲めないお客様を私もたくさん知っている。
おいしい食事が用意されていることもある。帰りにコンビニで弁当を買う必要もないし一人さみしく食べる必要もない。
お酒が飲める方は、気軽に入れるバーだと思えばいい。
オーセンティックな所だと、重い扉をあけ敷居の高い所にはいることをためらうことがあっても、
ダーツさえあれば、ダーツバーなら入ることが容易に思えるだろう。
しっかりとお酒をつくれるバーテンダーも少なくない。安心してお酒のことも聞けるだろう。
一人がよければ、一人で投げ込んでもいい。そういう方にはそういう風に接してくれるスタッフもいる。
常連さんと仲良くなって一緒に練習したり、ゲームを楽しむこともできる。
一人で何時間投げ込んでも気が付けないことを、スタッフやうまい常連さんの一言で解決することもある。
とても自由で過ごしやすい空間だと、私は思う。
「ダーツはしないが、ダーツバーで飲んでいる」という人もいるくらい魅力的な空間である。
ダーツをしている、好きだというだけで、
ダーツバーには簡単に入ることができる。
ダーツをするなら、ダーツバーという空間を体験することをオススメしたい。
両手離しに「いいことばかり」とは言えないけれど、
ダーツをしていなければ出会うことのできなかった人たちと、
充実した時間を過ごすことが出来ることを保証する。
街場のダーツプレイヤー事情
S-DARTS池袋店で勤務している時に、気がついたことがあった。
最近、一人でみっちり投げ込むお客様が多い。男性だけでなく女性のお客様も多い。
用品を買いに来て熱心にスタッフの説明を受ける方も多い。セッティングの相談も多い。
とても真剣にダーツに取り組む方が多くなってきた印象である。
私がダーツを始めたころは、主観的ではあるが、結構複数人でダーツをする方が多く、
一人で投げていた私はすこしさみしい思いをしたような記憶がある。
(単純に私は友達が少ないということかもしれないが)
数年経った今、一人でひたすら投げている人が多くなっていることに少々驚きを隠せない。
一人練習を何時間もし十分にアップをして、夜はダーツバーやリーグ戦に出かけるというような生活だった。
何十台もある投げ場で、一人で投げている自分は非常に孤独と哀愁にあふれていたことだろう。
昔の自分に重ねてわけじゃないけれど、同じように感じているのではと気になったりしていた。
「どこで投げてるんですか?」などとお客様と会話する。
思った以上に「ここだけです」と答えられることが多い。
日常的にダーツバーに行く私は「ダーツバーには行かないんですか?」
なんて聞いたりするが、ネガティブなイメージが先行しているせいか、気が向いたら行ってみますくらいのお返事のことが多かった。
「飲まされそう」「テキーラマッチがこわいです」「お酒を飲めないので」
「なんか入りにくい」「常連の人がいて投げれなそう」
「台数少ないので占領できない」「行くほどレーティング高くないから」
すこし残念な気持ちになる。そんなこと全然ないのにと思いながら、
もちろん私が出来る範囲でオススメもして、そのお客様を見送ることが多かった。
是非、ダーツバーに行ってみてほしい
最初に行ったダーツバーは、当時私が働いていた職場の近くだった。そんなに有名なお店ではない。
私はそこをしばらく通り越して、何十台もある投げ場に行っては一人黙々と投げ込んでいた。
ちょっとしたきっかけがあり、そのダーツバーに入ることになった。
最初のうちこそ、なんだこいつは?みたいなリアクションだったように思う。
慣れてくるとスタッフはみんなやさしかった。
気が付いたら「いらっしゃい」ではなく「おかえり」といわれるようになった。
食事も大体そこでとるようになった。とてもおいしい料理ばかりだった。
お酒も詳しくなった。気になるお酒があったら片っ端から味見して、自分の好きなお酒を見つけることもできた。
通い、常連になり、気が付いたらそのお店の店長に私はなっていた。
その後もその街で独立し、自分のダーツバーを開業することができた。
そのダーツバーを廃業してしまうが、それでも私はダーツ業界で仕事させてもらえている。
ダーツを通じて出会った方々とは未だに親交や交流があり、とても幸せで充実した人生を送れているように思う。
それもこれもダーツバーの扉を初めて開けたあの日があってこそである。
あの日、勇気を振り絞り、ダーツバーの重いドアを開けたあの瞬間があったからこそである。
最近のダーツプレイヤーの皆様はダーツバーに行く経験がなかったり、頻度が少なかったりするようだ。
ダーツをするのであれば、是非ダーツバーに一度行ってみてほしい。
たかがダーツかもしれないが、されどダーツ。
ちょっと始めた趣味で、人生が変わることもある。
ちょっと通い始めたお店で、そこでの出会いがあって、人生はちょっとでも面白くなることがあると思う。
その一助になればと筆をとり始めた次第であります。
私が出来る範囲で、ではありますが、今後はこちらで私が伺ったダーツバーを紹介していく予定です。
某人気テレビ番組のなんとかの酒場放浪記のようになりかねないとは思いますが、
これを読んでダーツバーに行きたくなり、通ってくれる人が一人でもいてくれたらと思います。