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【トーナメントノススメ】

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2018.03.02 Fri.

トーナメントはダーツプレイヤーのお祭りだ。

 トーナメントはダーツプレイヤー達にとってのお祭りである。

 ダーツを始めて、練習し、勝負をしてどんどん成長していく。リーグ戦に参加して、勝負をしていく。様々なスタイルでダーツを楽しんでいる方々は多いが、そのカテゴリの中の一つに「トーナメント」というものも存在する。普段のお店でのダーツや、毎週のように行われるリーグ戦などと違い、トーナメントは数カ月に一回という開催頻度になる。たまにしかない。
 トーナメントはとても楽しいお祭りのようなものだ。私も幾度となく参加してきた。勝ってうれしい、負けて悔しい思いもしてきたが、すべて楽しく、いい思い出である。お店のお客様、十数組と一緒に出場したこともあれば、自分たち一組だけで参加したこともある。どちらもいい思い出である。
 エントリー受付は基本的に各ダーツバーや、ショップなどで行われるため、割とお店単位での出場が多くなる。もちろんお店からエントリーさせてもらって、個人的に(個人といっても大体ダブルスなど複数人数での参加になるが)参加することも可能である。そういう意味でも自由度は高い。
 関東では、年に数回、ビッグトーナメントが開催されている。おそらく、出場経験がないとしても、ダーツプレイヤーの皆様は、どこかでその大会ポスターなんかを目にしていることだろうと思う。出場したことのない人には驚きだと思うが、実は毎回一日あたり、大体1000組くらい、およそ2000人の出場者を誇る大規模なトーナメントが開催されている。それも二日間。もちろん、プロのトーナメントも同時に開催されていることもあり、エントリーしていなくても楽しめるコンテンツが多いのも特徴である。

 トーナメント参加経験のある皆様ならお馴染の光景ではあるのだが、これほどまでにダーツ台が並んでいるのを見る事は日常あり得ない。とんでもない台数が用意され、会場の半分ほどに設置される。そして客席の前では、プロの試合やメインイベント、決勝戦が行われるステージが用意され、その上、ステージ横にもダーツ台が設置されている。大きいモニターがあるので、遠いところからでも試合を見ることができるのがうれしい。
 同時にプロの試合はネットで生中継されており、各SNSでその様子を見ることもできる。入場はもちろん無料なので、ただただダーツを見るだけに来るというのも楽しい。現に友達の応援や、プロの試合の観戦など、出場しなくても会場に足を運んでくれる人もかなりの数いる。
 冷静に考えてみてほしい。おそらくお店単位で考えたら、ダーツをする人の人数などそんなに多くはないだろう。数人や十数人である。ハウストーナメントでも数十人クラスで、大きい会場を埋め尽くす人はいない。しかし全国各地からエントリーして出場する人がいる。そして、関東近郊のダーツバーなどはすごい店舗数が参加する。日本中のお店から何十人単位で集まれば、このくらいにはなるのではないだろうか。
 そりゃ、すぐに1000組なんか集まってしまい、あっという間である。エントリー締め切り前に満員なんてこともあったりする。
 画像は先日行われた「FLY2018」の一般入場前に撮影したものである。とてつもない台数のダーツマシンが並んだこの会場がどのようになるのか、想像できない人もいるかもしれないが、およそ1000組2000人がここでしのぎを削る。そして、最終的には決勝戦になると、一番最初に上げたステージの画像があるが、そのステージの上で行われる。皆の注目の的となるし、上にある大きなモニターに映し出され、会場全体から観戦されるのである。目立ちたいという人には、この上ない舞台である。
 「ダーツ始めたばかりで、全然うまくないし」「なんか迷惑かけるのもあれなので」と遠慮する方が多い。私もお店でお客様から受付をしたことがあるが、こちらからお誘いしてもそういう返しの場合が多く、また「見るだけでも」と会場に来てもらうと「やっぱりでればよかった」といわれることが多い。
 1000組全部で試合をするのではない。もちろんしっかり「レベル分け」してくれる。プロやプロ級の腕前の人たちから、昨日初めて(というのは比喩であり、ほとんどあり得ないが)ダーツを始めたような人まで合計2000人を適宜バランスよく振り分けてくれるのである。なので、いきなり死ぬほど強い人と勝負してボコボコにされるという事もない。レンジは多くて20段階くらいに分けられ、そのレンジごとの優勝を決定し、トロフィーを渡すという感じである。壇上で決勝戦を行ってくれる。もちろんステージから振り返れば、きっとみんながあなたの事を見つめているに違いない。
 これはとてもいいシステムだと思う。全員にチャンスがある。もしかするとあなたもあのステージの上に立つことがあるかもしれない。
 前に【リーグノススメ】というのを書いた事があるが、リーグ戦の日本一決定戦なども同時にトーナメントで行われることもある。リーグ戦に参加して、勝ち進むとこういう所で試合をすることもできる可能性がある。
 ダーツバーやショップ単位から、リーグ戦やチームまでリンクしている。トーナメントはもしかするとダーツの集大成という感じなのかもしれない。

 トーナメントの楽しみ方は「ダーツをする」一つではない。
 もちろんお祭りなので、多数出店が出ている。ドリンクブースでは大体のものが手に入り飲める。最近は某有名エナジードリンクなんかも缶のまま販売もされている。素晴らしい。フードブースもあるので、食事に困ることはない。ダーツの大会なので、ダーツ用品や関連商品が、各ブランド、各ショップごとに軒を連ねている。
 お酒のイメージが強いダーツだが、そんなことはない。試合は真剣勝負なので、ソフトドリンクもものすごくよく出る。どんなに広く構えていたところで、2000人クラス出場者がいる大会だと、混雑もする。ドリンクをまとめて数杯購入する方も多い。事前にある程度のドリンクを用意するといいだろう。大体アルコールドリンクとソフトドリンクと一杯ずつ購入する事が、私は多い。タンブラーなんかに入れてもらい、他の人や対戦相手と間違わないようにしておきたい。勝手に飲んだ飲んでないのトラブルは避けておきたいものである。
 食事ももちろんある。がっつりお腹にパンチのある食事から、おいしいおつまみまでたくさんの種類が用意されている。メニューをみているだけでも楽しい。私はいつも、からあげ弁当を食べる。揚げ物が大好きなので、そのほかに色々購入してしまう。とにかく何でも食べたくなってしまうのである。普段は小食の私でも気が付けば、孤独のグルメの井之頭五郎のようにたくさん食べてしまっている。
 なにより欠かせないのは、各ショップ各ブランドが出店するブースである。
 大会限定の特別品始め、ありとあらゆるダーツ用品がある。試合中にフライトがどこかに行ってしまった、シャフトが折れてしまったなどという事があっても安心である。ほとんどすべての用品が手に入るので安心だ。私ども「S-DARTS」もブースを出店することがある。もちろん消耗品からバレル、会場において用品で何か困ったらすぐに対応できる体制を整えている。話題の商品の実演なども行っており、ご好評頂いている。(皆様ご利用いただき、ありがとうございます!!)もし会場で何か困ったら、ご相談いただければ出来る限りお応えできるかと思う。
 会場でアパレルを買ってお揃いで着ている、身につけているなんてペアも多い。そういうの、すこし憧れる。カップルだったりすると尚更である。
 会場でしか買えないブランドもある。買い物だけに来るというお客様も実際にいる。

 縁日のように楽しむこともできる、それがトーナメントである。

 私にもトーナメントの思い出がたくさんある。
 うれしい思い出よりは悔しい思い出の方が多いかもしれない。だからこそ、毎日のダーツ、普段のリーグに力が入ったり真剣に取り組む事も出来たと思うのだ。これだけたくさんの参加者の中で知り合いや仲間と同じロビンになったこともある。トーナメントを通じて顔見知りになった人もいる。
 お店のゲームシャツをみんなでそろえてきている所も多く一体感を感じることができたり、どんどん勝ち進んでいくと緊張したりする感じがたまらない。それに自分たちの試合が終わっても同じ店からのエントリーの人が残って応援してくれたり、勝った負けたの話をしながらみんなで打ち上げに行ったり、悔しくてそのまま練習しにいったりと……
 壇上に登ってみた景色に驚いたりと、それはそれはたくさんの思い出があり、一つ一つ忘れられないものである。
 もしよければ、というより是非、トーナメントに参加してみてほしいと思う。
 どこかのお店でエントリー。スタッツをとる。そしてレンジが分けられるのをドキドキしながら待つ。遠足前の小学生のように、前日より荷物の整理をしたり、練習したり、することがたくさんある。

 きっと、あなたのダーツ人生のいいスパイスになるかもしれないし、何か決断する大きなきっかけになるかもしれない。

 トーナメントは、とても大きな何かをあなたに与えてくれるだろう。
 

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