『緊張する』原因を解説
メンタルの悩みは大半が『緊張』
ダーツプレイヤーが『メンタルを鍛えたい』と言う時は、大半が緊張によるパフォーマンスの低下を克服したいというニュアンスだ。
ご存知の通り、過度の緊張はプレイヤーのパフォーマンスを著しく下げる。
緊張克服のため、まずは人間が緊張するメカニズムを解説したい。
原因を知っていれば対策ができる。
今回は緊張の原因を3点紹介させて頂く。
それを基に、それぞれの対策を追って紹介していく。
緊張する原因3点
我々が『緊張する』、科学的な原因は以下。
・交感神経が優位
・セロトニンが低い
・ノルアドレナリンが活発
緊張している状態とは、脳が興奮し全身がオーバーヒートしている状態。
脳を興奮させている神経伝達物質(脳内物質)の働きをコントロールできれば、緊張を抑えられる。
ひとつずつ確認していこう。
交感神経が優位
交感神経とは、日中の活動時に活発になる神経。
逆に、夜間リラックスしている時に活発になる副交感神経と合わせて自律神経と呼ぶ。
交感神経が活発になると心拍数・血圧・呼吸数・体温が上昇し、筋肉が緊張する。
適度な緊張は心身のパフォーマンスを上げるが、交感神経が活発になりすぎると過緊張状態となり筋肉のこわばりや判断力の低下を招く。
セロトニンが低い
セロトニンとは、『癒しの物質』・『幸せホルモン』と呼ばれる脳内物質。
セロトニンが適量分泌されることで、精神の安定や安心感・平常心を得られる。
また、『他の脳内物質量を調整する』役割があり、後述する『ノルアドレナリン』の量を制御することで緊張緩和に一役買っている。
セロトニンが不足していると、いつもイライラする・怒りっぽいといった風に感情のコントロールが難しくなる。
極度のアガリ症の人や、うつ病患者もこのセロトニンの不足が症状の一因と言われている。
ノルアドレナリンが活発
ノルアドレナリンは、危機に直面した時に集中力を高め、瞬時に正しい判断を行えるようにする。
そして心拍数を上げ、筋肉を増強するといった作用を持つ。
この作用は『闘争・逃走』(fight or flight)反応と呼ばれ、人が危機に直面した時に正しい判断を瞬時に下し、増強された肉体で危機を脱することができるようにするものだ。
しかし、ノルアドレナリンが過剰に分泌されると『緊張』は『不安』へと変わる。
筋肉はこわばり足はすくみ、頭の中は真っ白になってしまう。
過剰に分泌されたノルアドレナリンを制御することで、良い心身状態を作り出すことができる。
『緊張』は心身パフォーマンスを上げるということを理解する
以上が脳科学的に考えられる『緊張』の原因だ。
これらを制御することで緊張を緩和し、良いパフォーマンスを発揮できる。
メンタルの悩みは精神論では解決できない。
原因に正しくアプローチし問題を解決できるよう、今回紹介した事柄を頭に留めておこう。
そして、緊張は心身パフォーマンスを上げる源であることを理解しておこう。
それぞれの脳内物質は判断力と肉体の強化を起こす作用がある。
最高のパフォーマンスを発揮するためには適度な緊張感は必須だ。
次回以降に紹介するそれぞれの脳内物質のコントロール法を正しく実践できれば適度な緊張状態は作り出せる。
本記事ではまず『緊張の原因』を紹介したが、次回以降の対策法についても是非ご確認頂きたい。
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