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第1回グループディスカッション議事録

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議題「ここが変だよ、ダーツ業界」

日時:2016年6月11日(土) 13:00~17:00
場所:町田市民文学館/第5会議室
参加者:11名
長嶋(宣)・河本(慶)・氏家・岡部・森脇・小林・菊池・鶴泉・長嶋(飛)・河本(香)・永井

●テーマ
新規ダーツプレイヤー層を拡大するためには

●目的
日本ダーツ業界の現状の再確認
なぜ新規プレイヤーを増やす必要があるのか共通認識を持つ

●皆様からいただいたアンケート回答(全61件)
https://www.dropbox.com/s/osl…
  
●問題
・酒・タバコ編
・ダーツスポット編
・プレイヤー編
・業界全体/その他編
   
    
【酒・タバコ編】----------------------------------------

▽大会で酒は必要?
利益を得る為の大会か、ダーツの未来を考えた大会か、で方向性は異なる。利益を得る事を考えれば、原価率の低いドリンクは必要不可欠。また、大会にエントリーできる場所も、基本は大会を主催するディーラーが抱えるダーツバーの為、参加者もダーツバーの常連が多い。結果、酒・タバコが好きな人の集まりとなる。ネットエントリーができると客層が変わってくるのかもしれないが、もっと酒・タバコに対しての不満も同様に増える。

▽禁煙・分煙のバーが少ない
結局、ニッチな競技のうえに、ダーツで儲かっている店舗も少ない為、そこまで思い切れる経営者がいない。現状、30代・40代の不良がカッコいいと感じる一昔前の人たちがユーザーに多く、お金も持っている人も多いので、その層をターゲットにすることが無難である。

▽喫煙者の態度が悪い
会場を貸してもらえなくなる理由のナンバー1が喫煙の問題である。溝の隙間にポイ捨てする人が多い。ただ、普通に吸っているだけでもイメージは良くないので、そういうターゲットが参加者する大会なのであれば、運営側も喫煙場所をもっと隠す努力をしたほうが良い。

▼まとめ
ダーツライブ主催のU-22大会は禁煙・禁酒。参加費も1000円と安く予選開催店舗の利益はあまりないが、ダーツの未来を考えた大会といえる。また日本各地で活動する地域のダーツ協会も禁酒のイベントがほとんどである。ただ、このような企画のイベントを大きな会場でやれるだけのニーズもなければ体力のある企業も今はない。新規ダーツプレイヤーの拡大が不可欠である。
  
  
【ダーツスポット編】----------------------------------------

▽気の抜けたコーラが400円
店舗維持経費を考えた場合そのくらい取らないとやっていけない。ただ400円という値段が問題なのではなく“気の抜けた”という言葉が表すように400円を払うほどの価値のあるサービスを受けていないと感じさせてしまっている事が問題。

▽店員の距離感
初対面でタメ口など、友達のように対応をしてくるお店も多い。それが居心地良いと感じる人もいると思うが、そう思わない人も多いので、最低限のマナーは守ってほしい。基本的な店員のマナーが低下している。ダーツのないバーなら絶対にすぐ潰れるレベル。

▽テキーラ問題
なぜ店員の誕生日をテキーラで祝わないといけないのか。完全に水商売の流れだが、ホストやホステスを喜ばせるほうがまだマシ。テキーラ募金といったバスケットなどが回ってきて断り辛い雰囲気になる。テキーラが絡むときは基本罰ゲームで、学生のノリでそのまま大きくなった人がやりたがる。

▼まとめ
マンガ喫茶やゲームセンターなど、ダーツを始められる場所が増え、ダーツユーザーのニーズも多様化してきた。ダーツバーが悪いわけではなく、ニーズの違うユーザーがダーツバーに行って不満を感じてしまっている事が問題。ユーザー側が選べるほどダーツ店舗の多様化が進む事が、ニッチな競技から脱却する一歩である事は間違えない。
ただ、現状でファミリー層や主婦層などをターゲットにした全く新しい業態の店舗を出したくとも、新たなビジネスモデルを考えられるほどのアイデアや資金を持った会社は皆無である。
  
  
【プレイヤー編】----------------------------------------

▽民度が低い
オシャレなイメージがあるダーツだが、実際のコアユーザーはダサい人が多い。そして民度が低い。店舗内で完結している場合はまだいいが、大会を一般人に見られる事を恥ずかしく感じる。

▽酒を飲みながらプレイするプロ
究極のメンタルスポーツといわれるダーツ。そんな中、お酒はルール上で許されたドーピング。緊張を和らげる効果があり、深く考えなくなりゾーンに入りやすい人が多い為、飲んでいる選手が多い。

▽マナーの低下
昔はダーツバーに行けばダーツのマナーも店員や先輩が教えてくれたが、今は漫画喫茶やゲームセンターで始める人もいる為、マナーを知らない人が多い。

▼まとめ
“環境が人を作る”これに尽きる。もっと一般人もダーツをするようになり、客層が広がるとまともになってくれるはず。
    
  
【業界全体/その他編】----------------------------------------

▽メーカー同士、仲が悪い
とくにマシンメーカー。仲良くできないものか、PERFECTとJAPANの交流戦はみたい。そもそもマシンメーカーがプロ団体を運営している限り難しい。とはいえ1つにまとまられて独裁政権になってもユーザーにメリットは少ないかもしれない。足の引っ張り合いでなく切磋琢磨してほしい。

▽レッスンプロがいない
ゴルフ業界も、プロの賞金で食えるのは上位の一握りだが、レッスンプロがあるだけまだ恵まれている。ご年配の方にダーツ教室で教えても、一人でいける店はない為、その場かぎりで終わってしまう。ダーツ普及を目的とする市民団体の活動が活発になれば、そういう需要は増えるのかもしれない。

▽ダーツ業界以外のスポンサーがいない
団体にも選手にも、業界以外のスポンサーがほぼ皆無。大手企業がスポンサーしたいと思う要素が無いのか、アプローチをしてないからなのか。メディアへの露出の少なさが問題。テレビ放送とかあればスポンサーが入る。

▽プロの参加費が高い
プロ団体の運営。JAPANで考えた場合、施設使用料が1万5千円。500人参加で750万円。しかし1大会の賞金で500万円以上は無くなり、年間の賞金・場所代・マシン経費(運送費等)・ステージ設営・人件費等・中継等のプロモーション費を考えると、実は完全に赤字である。これに関しても大手企業のスポンサーがほしいところである。

▼まとめ
結局のところ、すべてニッチな競技である事が問題で、メジャーになれば解消されていく問題が多いように感じる。ではメジャーになるためには、やはり現状の悪いイメージの部分をちょっとずつでも払拭していかなければならない。
   
     
【総括】------------------------------
すべての案件において、新規の客層を増やしダーツユーザーの分母を増やす事ができれば、今回あがった問題は良い方向に進んでいくように感じる。もちろん新たな問題もうまれてくると思うが、前に進んでいきたい。
ダーツ業界の今を支える皆様や、町田市の皆様と、うまく共存し、ダーツの新しい時代を切り開く活動をNPOマチダーツでおこなっていければ理想である。

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