ダーツが好きすぎてダーツ業界で働きたい方へ。
私も気がつけば10年近くダーツ業界で働いているので「ダーツが好きで入社しました」という後輩は沢山みてきましたが、今思うと大半の人が上辺だけで、本当にダーツを愛していると言えるような人はほんのひと握りだったように感じます(笑)
そんな中にも、ごく稀に本気でダーツを愛している人はいました。ただそういう人は数年で会社を辞め、ダーツ業界からもいなくなる事がとても多いです。徐々に理想と現実が分かってきて、仕事のせいで趣味が嫌いになり、羽根を伸ばす方法も無くなり、心の病になるんですよね。
受信して楽しむ人が、発信者側に回って楽しめるとは限りません。もちろん趣味を仕事にすると、最初はやりがいがあるのでモチベーションも維持しやすいです。でも同時にとてもリスキーな事だとも思います。
例えばアナタが最高に美味い味噌汁を作れるとしましょう。でもその味は果たして本当にお客様が求めている味なんでしょうか?さらに仕事となると納期や予算もあるので、趣味では理想の味噌汁が作れても、仕事では現実的な味噌汁を客観的な視点を持ちながら作らなければならない場合も多いです。
恋愛だって好きだけではやっていられない場面もあるじゃないですか(笑)付き合いはじめなら情熱だけでカバーできた事も、月日が経つと…ね。仕事なら習慣化していて何とかこなせる事も、『好き』が原動力となっている事だと、その情熱が枯れた時に何も出来なくなってしまいますからね。
ではなぜダーツが好きすぎてダーツ業界に入った私が何年も仕事を続けられているのか。それは私がきっと、好きに一直線でいられる“変人”なんだと思います。カレーを食べ飽きたからカレーを食べるくらいの変人じゃないと、趣味を仕事にしても長続きしないんじゃないかと思います(笑)
ただ今思うと、私自身も理想と現実の差を埋める為に、マチダーツという場所で自分が楽しいと思う遊び方をし、さらにはダーツ普及の為のNPO活動を始め、自然と自分なりにストレスを溜めないようにしていたのかもしれませんね。それでも24時間ダーツの事を考えている“変人”な事に違いはありませんが。
会社なんてのは、昔と違って終身雇用の時代でもないですし、嫌になったら辞めればいいと思います。でも大好きな趣味を仕事にした人が会社を辞める時は、仕事も趣味も両方失う事になる場合もあります。そのくらいの覚悟はしたうえでダーツ業界に入ってきた方がいいでしょうね。
ということで、このコラムを読んでもまだダーツ業界で働きたいと思っている方、また現在ダーツ業界で働く変人の同志がいらっしゃいましたら、今度どこかでダーツの未来について熱く語りましょう。(^^)