【PDC説明1】Qスクールとツアーカードについて
1月よりQスクールが始まります。
現在ワールドチャンピオンシップで盛り上がっているPDCですが、年が明けると「Qスクール」という大会が始まります。QはQualifyのQ、スクールは「道場」くらいの感覚なんでしょうか。4日に渡って行われるオープン大会で、その年のツアーカードをかけて行われる大事な大会です。
既にPDPAからエントリーリストが上がっています。昨年挑戦した江口祐司選手と鈴木健太郎選手の名前があります。8月のQスクール派遣選抜大会で優勝した山田勇樹選手をはじめとした何人かの日本人選手も参加を見込んでいるようです。
PDCを見るためには注目したい大会なのですが、そのために、ツアーカードとは何か、Qスクールのシステムについてお話しします。
そもそもツアーカードって何?
ツアーカードは、端的に言うと、PDCで年間20戦開かれている大会の優先出場権が与えられるカードです。PDCでは、日本でいうとJAPANやPERFECTのような原則非公開の大会が組まれています。プレイヤーズチャンピオンシップといわれる大会で、優勝賞金は1戦につき10000ポンドです。プロツアーと呼ばれるものの中で主なイベントで、賞金順によっていくつかの大会における出場権が決まります。(プロツアーに関しては後日お話しします。)この大会に参加するための資格がQスクールで争われます。
ツアーカードは全部で128枚用意され、2015年は次の選手が手にすることができました。
2014年PDCオーダーオブメリット上位64名
2014年のQスクールでツアーカードを取得した選手26名(2年分の2年目)
2014年チャレンジツアー上位2名
2014年ユースツアー上位2名
残りの34名をQスクールで選抜
また、ツアーカードを取得した選手はPDPAの正会員となります。よってBDOの大会には出場できなくなります。また、1年に5戦参加できなかった場合にはツアーカードは維持できません。(オーダーオブメリットルール2.11より)
なお、初めて与えられるツアーカードは必ず2年分です。これはランキングであるPDCオーダーオブメリットとのかかわりがあります。これに関しては後日追記します。
Qスクールのシステム
Qスクールは4日連続で行われます。すべての試合はベストオブ9レグのノックダウン形式です。
まず、1日ごとにベスト4を選出します。この4人(4日で16人)は自動的にツアーカードを獲得します。
残りの選手は成績に応じて「ベスト8は9点、ベスト16は5点…」というようにポイントを与えられます。4日間の大会が終わると、残りのツアーカードはこのポイントの順番(Qスクールオーダーオブメリット)で上位に与えられます。
これでQスクールは終わりなのですが、Qスクールオーダーオブメリットは1年間有効になります。なぜかというと、先述のプレイヤーズチャンピオンシップに欠員が出た場合には、この順番で補欠が呼ばれます。2015年にはQスクールオーダーオブメリット9位であったJoe Murnan選手がプレイヤーズチャンピオンシップで優勝したこともありました。
まだまだ書くべきことはたくさんありますが
ここまでツアーカードとQスクールについて書きました。まだPDCの全体像がつかめていないとは思うのですが、情報がそろってつかめてくると思うので、ゆっくりお付き合いください。
次回はPDCのプロツアーについて書こうと思います。次の更新は年明けになります。よろしくお願いいたします。
現在、PDCワールドチャンピオンシップが行われています。この最終日の1月3日から、今度はレイクサイドと呼ばれるBDOワールドチャンピオンシップが行われます。レイクサイドの勝者もPDCで入場時にきちんとコールされます。それくらい重要な大会です。
この非常に大きな大会に日本からは浅田斉吾選手が参戦します。昨年の雪辱を晴らせるか、注目しましょう。
それでは、良いお年をお迎えください。
追記
この記事と合わせて、3つの記事でPDCの基本的なシステムを説明しています。PDCに興味のある方は合わせてお読み頂ければ幸いです。
【PDC説明2】PDCのプロツアーについて
http://magazine.s-darts.com/c…
【PDC説明3】PDCプレミアイベントともうちょっと追加して
http://magazine.s-darts.com/c…