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【PDC説明2】PDCのプロツアーについて

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2016.01.06 Wed.

PDCにはTV放映されないトーナメントがある

2015/2016のPDCワールドチャンピオンシップはギャリー・アンダーソンの連覇で幕を閉じました。
多くの選手が登場し、それぞれのドラマを描いた大会でしたが、ここに登場する選手は2年分の大会で決まったランキングによって決められています。
そして、その大会はTV放映される「プレミアイベント」とそうでない「プロツアー」に分かれています。すべての選手はこの2種類の大会に出場してランキングを争っています。
今日は、ランキングの話をしてから、プロツアーの話をしましょう。

2つのランキング

PDCのオーダーオブメリットのページにはいくつかのオーダーオブメリットが併記されています。

PDCにはいくつかのランキングが存在しますが、ここでは2つの大きなランキングを紹介します。
「PDCオーダーオブメリット」「プロツアーオーダーオブメリット」というものがあり、この2つの違いは以下の通りです。

「PDCオーダーオブメリット」
・プレミアイベントとプロツアーを集計する(9ダーツボーナスも加算される)
・2年分集計する(常に2年分さかのぼって集計される)

「プロツアーオーダーオブメリット」
・プロツアーのみ集計する
・1年分集計する(常に1年分さかのぼって集計される)

PDCでの「世界ランキング」というのはPDCオーダーオブメリットをさします。新たにツアーカードを取得した選手はこれが確定するまで2年かかるので、最初のツアーカードは必ず2年分付与されます。

今後は「オーダーオブメリット」と何回も書いていると煩わしいので、これは「OoM」で表記します。

プロツアーの種類

2015年7月のスケジュール。ヨーロッパツアー予選と本戦、プレイヤーズチャンピオンシップに加えて月末にはワールドマッチプレイ。

ここまで「プロツアーというものがあるよ」と書いてきましたが、そのプロツアーも3種類に分かれます。

「UKオープン予選」
1月と2月に行われる大会で、全部で6試合。プロツアーOoMに加算されるほか、この予選の賞金順(UKオープンOoM)でUKオープンの出場権とシードが決まります。2015年の優勝賞金は10000ポンド、賞金総額は50000ポンド。

「プレイヤーズチャンピオンシップ」
通年行われる大会で、ツアーカードを所持する選手が優先的に出場できます。すべて128名の選手で行われ、全部で20試合。2016年からはこの大会の賞金順で11月に行われる「プレイヤーズチャンピオンシップファイナル」の出場権が決まるようになります。2016年の優勝賞金は10000ポンド。賞金総額は75000ポンド。

「ヨーロピアンツアー」
ヨーロッパ本土の各地で10試合のツアーが組まれています。上記2種類のツアーに比べて賞金が高く、LIVEPDC.TVや地元のTVの中継が入ります。各大会は必ず40名で行われ、出場できれば必ず賞金がつきます。2016年からはこの大会の賞金順で10月に行われる「ヨーロピアンチャンピオンシップ(ヨーロッパ選手権)」の出場権が決まるようになります。2015年の優勝賞金は25000ポンド。賞金総額は115000ポンド。
このツアーの出場権は大会ごとに決めていきます。プロツアーOoM上位16名にシードが与えられるほかは、UK予選で20名、ヨーロッパ本土予選で8名、開催国予選で4名の出場者を決めます。各選手の出身国によって出場できる予選が決められていて、一つの大会で重複して予選に出られないようになっています。なお、日本選手はUK予選に出場することになります。

この3種類のツアーがPDCのメインのツアーになるわけです。プレイヤーズチャンピオンシップが日本でいうJAPANやPERFECTのようなものと想像していただければいいのでしょうか。ただ、大きな違いは、PDCは2試合か3試合を連日で行います。これは日本ではないですね。
プレイヤーズチャンピオンシップにヨーロピアンツアーがくっついて、さらにプレミアイベントがあるような構成になっています。プレミアイベントがG1とするならば、ヨーロピアンツアーがG2でプレイヤーズチャンピオンシップがG3のような、そんな感覚でもいいかもしれません。

PDCの大枠をだいぶ説明してきました

いろいろ飛ばしながら説明している感じもありますが、少しずつ全体像はつかめてきているでしょうか?
ここまで説明したイベントは、PDCのページのトーナメントカレンダーを見ると載っています。いつごろにこんなことが行われているんだーなんて見てみると一年の流れが少しわかるかもしれません。

次回はPDCの説明の最後として、プレミアイベントとその出場権、そして、今までの説明に属さない大会についてなんとなく書いていこうと思います。

それではまた。本年もよろしくお願いいたします。

追記

この記事と合わせて、3つの記事でPDCの基本的なシステムを説明しています。PDCに興味のある方は合わせてお読み頂ければ幸いです。
【PDC説明1】Qスクールとツアーカードについて
http://magazine.s-darts.com/c…
【PDC説明3】PDCプレミアイベントともうちょっと追加して
http://magazine.s-darts.com/c…

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