COLUMN

ウォーキング・デッド

1
0
2017.03.27 Mon.

一番怖いのは……

数年前から大ヒット中なのでご存じの方も多いでしょう。

ゾンビアポカリプス作品(そんなジャンルがあったのか)の中でも抜群の知名度とファン数を誇る海外ドラマシリーズ。

内容の説明、要るかな?

端的に言うと、死んだり噛まれたりするとゾンビ化する世界で、主人公たちが生き残ろうとする物語。

ゾンビと戦う、というよりも極限の中の人間ドラマに重きをおいた内容で、シーズンが進むにつれて登場人物たちはやたらゾンビ慣れしていくので、ゾンビはもはや大した脅威ではない。

生き残るための真剣な会話をしているのに、遥か彼方、遠くの方で野良ゾンビが「うー、あー」言いながら歩いている。

シュール。

たとえ近づいてきたとしても、やつらの弱点は脳天なので、尖ったものでサクッと一突きすれば大体OK。

大勢のゾンビに囲まれても、しょうもないキャラクターでなければ倒し方や逃げ方を知ってるので、大体助かる。

そんな感じ。

現在のところシーズン7の後半が絶賛放映中。

シーズン7は、冒頭からファンの心を折る展開で、エピソード1を観終わった後には絶望と復讐心しか湧いてこないという凄まじい内容。

なんなら、観終わった後、しばらくまともな社会生活を送れなくなるような。

そんな感情を抱いたテレビドラマは後にも先にもこのウォーキングデッドしかなく、是非ともシーズン1から通して観て、この絶望感を体感してもらいたいもんである。

ダブルを狙う練習は、壁に穴があきますからね。

ゾンビ世界とダーツ

シーズン7のエピソード5。

オープニングのあたりでダーツボードが出てくる。

主人公リックの息子、カールが、明らかに16のダブルあたりを狙って練習している。

練習してはいるが、おおよそ外しているのでトタンの壁が穴だらけ。

アウトボードの際の壁の損傷を防ぐサーラウンド付けなさいよ、と思ったが、世が世なので、そんな便利なものは好都合に落ちていなかったとみえる。

なぜ、彼は16のダブルあたりを狙うのか。

私がダーツを始めた頃、親切に教えてくれた大人があった。

ボクシングには、左を制したものが世界を制す、という格言があり、基本動作であるところの左ジャブをちゃんと練習しときなさいよ、結局ものをいうのは左ジャブだよ、という意味であることから、それと同じで、ダーツも16のダブルアウトが基本、32を制した者が世界を制すのだよ、ちゃんと16のダブルと32を残す練習しときなさいよ、と。

うっかり16のシングルに入っても16が残り、8のダブルを狙える。

次にうっかり8のシングルに入っても8が残り4のダブルを狙える。

うっかり4のシングルに入ったら4が残って2のダブル、2のシングルに入ったら1のダブル、と、ダブルアウト狙い放題なのである。

真っ正直な私は今でも世界の『32(ザンニー)』と呼んでいるが、うおおお、世界の『32』すげえ、と当時は興奮して練習した。

ところが、スティールティップなダーツの場合はまだしも、私が始めたのはソフトティップなダーツであったため、その大会はダブルを狙わずシングルで上がってもOK、もしくは上のレベルではブルやトリプルを絡めたマスターアウトでOKというのが世の常なので、16のダブルを狙わずとも勝ててしまうのである。

なんだか悲しかった。

32で上がれなければ、勝った気がしない。

リックの息子は、世界を獲るために基本の動作、16のダブルを練習している。

アポカリプス世界では、何らかのダーツの大会が開催されており、優勝すると、何らかのご褒美がもらえるのでしょうか。

そんなことを考えながらも、ダーツが終末世界の娯楽として登場したことに感動している。

ちなみに、ダーツが上達して、完璧にゾンビの脳天へ直撃させることができるのなら、ダーツは武器として充分通用するでしょう。

ダーツの達人、という新キャラクターが登場して欲しいと願う、今日この頃なのでした。

1
0

LATEST COLUMN

HOME

COLUMN

ウォーキング・デッド